関西の大手清酒会社「剣菱酒造」(神戸市東灘区)が東京都港区の飲食店に出荷した酒樽(だる)に虫が発生し、飲食店の抗議を受けてこの樽を回収していたことが19日、分かっ
た。
同社によると、虫が見つかったのは杉材で作られた「黒松剣菱36リットル樽詰(裸)」の樽(36リットル入り)。7月11日に酒を入れて出荷され、複数の問屋を経て8月11日、飲食店に納められた。飲食店が樽から別
の容器に移し替えようとしたところ、樽の外側上部にうじのような白い虫が数匹付着していたという。客に出す前で混乱はなかった。
同社が樽を回収して調べたところ、樽自体に問題はなかった。同社は「都内の問屋の倉庫に1カ月間置かれているうちに酒が樽にしみ込み、虫が寄ったのではないか」と推測している。
同社はこの商品に賞味期限は設けていないが、樽の包装部分に「夏場は5日から7日以内で飲むか別
の容器に移すように」との注意書きを付けていた。倉庫で預かっていた卸業者
は「注意書きがあったとは知らなかった」と話している。
剣菱酒造の上野英洋営業部長は「樽詰めの酒は言わば『なまもの』で、樽には接着剤や殺虫剤を使っていない。できるだけ早く飲むようお願いしてきたが、末端まで指示が行き届かなかった。今後は注意書きを樽に直接張るなど商品管理を徹底したい」と話している。
[毎日新聞8月19日]