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厨房マネージャーの為のHACCP

§序章

日本でHACCPの必要性が叫ばれ始めたのは、1995年頃からであり、

本格的にその研究の為の情報収集が始まったのは、1996年の O157事件

以来の事です。

O157事件をきっかけとして、私たちは日本の 学校給食を含めた多くのフードサービスの現場が最も重きを置かなければならない 「食品安全」という観点において欧米と比較して非常に遅れている事を知るに至ったのです。

新聞紙上で見られたO157事件発生時における原因追究のプロセスがまさにそれ であり、現時点においても原因となった食品の特定や防止の為の対策も決め手を欠い ております。

何故なのでしょう?それは、従来の日本のフードサービスの考え方 が、調理が完了した食品の安全を検査し、異常を発見した場合にその原因となった段階まで後からさ かのぼり、対策を行うというものだからです。そこには定期的に行って来た(危険な 食品を探すという)衛生検査だけに頼った非常に危うい姿が浮かび上がります。

HACCPが注目された一番のポイントは 「食中毒を0にする」つまり絶対に食中毒 を出さない為に作られた手法であるというところです。その出発点は

1960年代のアポロ計画にさかのぼり、開発に関わったピルズベリーという食品会 社に与えられた命題は「宇宙飛行士が宇宙船のなかで 食中毒にかかる事は絶対にあってはならない。」でした。そしてピルズベリーは、宇宙食を準備する全ての段階で安全 に関する問題を予測して管理する手法としてHACCP

(危害重要管理点分析法)を開発したのです。

全ての食品の持つ危害を事前に予測して特定し、その 危害コントロールする考え方は従来の日本の フードサービスの考え方とその基本概念が大きく異なるのです。

HACCPによれば危害(食中毒の危険性) は次のように分析されています。

調理の量が増えれば増える程、危害は増大する。

・給食施設、弁当仕出し業等。

メニューの種類が増えれば増える程、危害は増大する。

・レストラン、ホテル等。

調理後の配達件数が増えれば増える程、危害は増大する。

セントラルキッチンを持つチェーンレストラン等。

テイクアウトサービスの店等。

業態により抵抗力が健常人より低いお客様の場合、 危害は増大する。

子供、幼児の場合、危害は増大する。(学校、幼稚園等の給食)

老人の場合、危害は増大する。(老人ホーム等の給食)

傷病者の場合、危害は増大する。(病院等の給食)

以上、基本的な危害の分析に該当するのは フードサービスの一般的な現場

かりである事がお解り頂けると思います。

 私たちアーテックは、日本のフードサービス を行う全ての現場には今、その考え方を「食品安全」 一つに絞って転換して行く時期が来ていると感じています。

しかし、転換の為には欧米で確立されつつあるHACCP を始めとするあらゆる「食品安全の為の情報」が必要です。その為、アーテックは、それらの情報を オープンにしながら、お客様と共に見極め、共に考え、日本の現状に則した新しい 「食品安全」を作り上げて行く事を使命として設立されました。

ですから、今後、私たちはフードサービスにおける食品安全の考え方、手法、シス テム、具体的機器や備品に関する全ての情報を、必要とするお客様に対して積極的に 提供して行きます。今回、ここに紹介する「厨房マネージャーの為のHACCP」(ダ イジェスト版)もその手始めの一つです。さらに詳しい資料をご希望のお客様は、是 非、ご相談下さい。

〜「厨房マネージャーの為のHACCP」目次 〜

1.食品の危険性を認識する

2.食品の危害を特定する

3.重要管理点を特定する

4.食品のフローと重要管理点

5.手順を管理する

6.モニタリングの目的

1.食品の危険性を認識する

〜清潔なだけでは、食品の危険性を無くすことは出来ない〜

お客様が食堂などに行く場合、食品の安全を期待しています。普通、施設とか従業 員を見て、食品が安全かどうか判断しています。お客様は、従業員の手

ユニフォーム、掃除がどのように行き届いているかで安全性を判断します。

店内をきれいに清潔に保つ事により、お客様の再来があり、お店の収益につながり ます。但し、目に見える清潔さだけでは食品の安全は確保出来ません。その証拠に1 940年代以降、保健所は施設の清潔さを中心に検査をしてきましたが、食中毒など 一向に減っていません。

お客様にもいろいろ情報が入り、フードサービスを提供側が、基本的な食中毒に関 する知識が無いと、お客様を満足させる事が出来なくなりました。

食品安全の初歩は基本的に食品は危険であることから始まります。そして、加工工 程での重要なポイントを管理する事によって、危険性を減らしたり無くしたり出来る のです。

〜危険性の高い食品と食中毒の関係〜

お客様の健康を害する危険な食品、それは、バクテリアの繁殖を助長する様な食品 です。それらの食品は、肉、チーズ、ソース、乳製品、卵、豆、パスタ、御飯、ポテ トなど普通の厨房で見かけるものばかりです。

どんな食品も微生物学的、化学的、物理的な危害が加われば、お客様にとって危険 です。

微生物学的危害とは、人や物に着いている病原菌や病原微生物によるものです。化 学的危害とは、自然の毒あるいは加工途中で加えられた化学物質によるものです。最 後の物理的危害とは、汚染や管理が不十分な為に混入した異物によるものの事です。

食中毒の一番大きな原因、それは微生物学的危害によるものです。時間・温度・p H・湿度がある一定条件に達した場合、バクテリアは食品のなかで増殖します(これ を危険性の高い食品と呼びます。)。その汚染された食品を食べるとバクテリア、ウイ ルスなどの病原菌は、体内で人体に害のある毒素を出します。これが食中毒です。

どうすれば食中毒は防げるのか?食品の取扱者に危険性に関するトレーニングと実 際の行動レベルの教育をすることで、食中毒の可能性を減らす事が出来、お客様に危 害を加えることを最小限にくい止める事が出来るのです。

HACCPは、食中毒を防ぐ為のガイドラインです。食品取扱者、特に管理者に食 品加工を最初から最後までコントロールする事の必要性を説かなければなりません。

2.食品の危害を特定する

ここでは食品が微生物学的に、化学的に、物理的に危険な材料を含んでいないか、 衛生管理はきちんと行われているかをポイントにします。

危害分析でのこのポイントは、食品の流れの中でいろいろな問いかけをして行くこ とです。つまり、フードサービスの業務の中で許容出来ない汚染の可能性、許容出来 ない微生物の増殖の可能性、食品安全に関する微生物の残存、毒素などの残存の可能 性を発見して特定することです。

メニューとレシピの見直しが必要です。

危険性の高い食品を見つける。

過去にどの食品が食中毒の発生などに関係したか。

大量に生産されている食品はなにか。

食品は事前にどれくらい前から準備されたか。

どの食品が複数の調理行程を必要とするか。

食品が調理、冷却、再加熱サイクルを通るか。

真空調理法、クックチルなど新しい調理方法を採用しているか。

レシピに卵が使ってあるか。

生の魚介類、動物に起因する生物を使うか。

自然のきのこを使うか。何処で採れたものか。

残り物はどのように処理されるか。

亜硫酸塩を使うか。どのように。

従業員を観察する事が必要です。

従業員は手を洗っているか。いつ。

従業員の病気、切り傷、火傷などに対する規則は。

従業員に対する食品安全教育は。説明出来るか。

メニューの中のどの食品に従業員が手を触れる機会が多いか。

サラダの材料は何処で洗浄されて処理されるか。

機器と器具の洗浄と消毒の手順は守られているか。

消毒液は適切か。

お手拭きは正しく使われているか。

その他の事実を確認して下さい。

施設の外に配達しているか。

抵抗力の無い人達に対してどのような注意を払えば良いか知っているか。

処理に関してもっと詳しい質問をする。

温度管理を確認して下さい。

調理が終わった事をどのように知るのか。

次の食品の最終調理温度は何度か。ポーク&鳥肉・ビーフ・生のローストビーフ等。

冷蔵庫やウオークイン冷蔵庫等に保管された食品の調理時間を知っているか。

高温保存の温度は。

冷蔵保存の温度は。

従業員は各食品がどのくらいの期間保存されているのかを知っているか。

冷凍食品の解凍の方法。

従業員は温度計の精度を確認しているか。どのようにして。

食品の安全性とリスクに対しての検査をして下さい。

〜大きなチェーンストアーは、肉の中のサルモネラ菌、スパゲティーソース、サラ ダドレッシングのpHなど、特定の食品の汚染に対して検査をする。これは、特定 の食品とその危険度に関して有効な方法である。

試験室での検査として・食品のpH・微生物の汚染・product tampering・食品の 品質保証等がある。

記録(受入)を見直して下さい。

納入業者をに関して。

食品の仕様に関して。

貝についている記録がちゃんととってあるか。

どのようなフォームの記録が残っているか。

時間と温度の記録用紙が揃っているか。

どのような修正措置がなされたか。記録はあるか。

従業員教育の記録は整理されているか。

〜危険度を予測する〜

危険度とは食品におけるある状態が危害になりうる可能性です。それぞれの食品や 飲食店により危険度は異なりますが、業務における危険度の要素は顧客の種類、メ ニュー、店の規模、サービスの種類、従業員の教育などです。HACCPシステムは 危険度を下げる事が出来ますが、食中毒はいつでもどこでも起こりうるものです。何 故なら、全ての危害を完全にコントロールする事は不可能だからです。

お客様の中には非常に感染し易い人もいます。

お客様の危険度

子供たち、お年寄り、抵抗力の低いお客様は、汚染された食品や不完全に

調理された食品を食べ、病気になりやすいし、病気が重くなりやすい。

大量に調理するほうが食中毒が起こりやすい。

テイクアウト(持ち帰り)のサービスをしている店の方が食中毒が起こりやすい。

食材の供給業者の危険度

正式に認可を受けた業者から購入した方が危険度が低い。何故ならその様

な業者は、検査等を受け、ある基準を充たしているからである。

魚介類を買う場合、業者から認定書(魚介類が安全な地域の海からとれた

ことを証明するもの)を提出してもらうべきである。そうすれば危険度は 

低くなる。

業態と規模による危険度

メニューの数が増えれば危険度は増す。

クイックサービスの方がフルサービスより危険度は低い。

客数が多い程、メニューの数が多い程、設備が不十分な程、危険度は増加

する。

レシピの工数が多いもの程、危険度は増す。

従業員による危険度

食品の正しい取扱、処理などの教育が充分に行われていれば、危険度は低

くなる。

衛生管理や掃除が行き届いていれば、危険度は低くなる。

3.重要管理点を特定する

〜重要項目〜

重要項目とは問題点や習慣のなかで食中毒に結びつきやすいものを言います。

これらの重要項目が食品の加工調理プロセスで正しく管理されれば、危害を無くした り、減らしたり、予防出来ます。それは、バクテリアが増殖しないからです。

食中毒を防ぐ重要事項とは:

時間と温度。

調理、冷却、再加熱と保存。

事前の準備。

2次汚染。

個人の衛生管理。

重要項目をコントロールする:

食品は正しい温度で、ある一定時間内の保存をする。

正しい加熱と冷却方法の採用。

潜在的に危険な食品は、特に大量調理の場合事前に正しく準備されなければならな い。

バクテリアがある場所から外の場所へ移動することを防がなければならない。(2次 汚染)

正しい個人の衛生管理を実行すること。


重要管理点とは、食品が取り扱われるプロセスで危害を防いだり、減らすことの出 来るステップです。重要管理点はバクテリアを加熱して殺すステップであったり、 冷凍保存あるいは高温保存をしてバクテリアの増殖を遅らせたり、止めたりする管 理ステップです。


重要管理点の例(但し、これに限るわけではありません。)

加熱調理、再加熱、高温保存段階。

冷却、冷凍保存、冷凍ショーケース段階。

食材の受入、解凍、材料を混ぜるなど食品を取り扱う段階。

特定の消毒手順。

2次汚染を防ぐこと。

従業員と環境の衛生管理。

食品の危険性−重要項目

食品の危険性の例:

間違った温度管理によるもの:

食品を正しくない温度で保管する。

室温で食品を解凍する。

温度計のついていないクーラーやショウケース。

間違った冷却操作、冷凍庫の食品入れすぎ。

大量の食品を大きな容器で冷却すること。

再加熱が適切でない食品。

温度計のついていないホットショウケース。

正しいラベルの付いていない容器で食品を保存すること。

正しくない温度で食品を輸送すること。

2次汚染:

生の食品と出来上がった食品をいっしょに保存する。

従業員に2次汚染に結びつくような習慣がある。

生の食品と調理済みの食品と同じ場所で同じ時間に作業する。

調理されないまま出される生の食品を道具を使わずに素手で取り扱う。

機器を正しく洗浄消毒しない。

食品を適切な方法で汚染しないように出来ない。

風邪の症状の従業員が作業している。

その他の危害:

洗浄消毒が正しく行われていない。

消毒液が正しく使われていない。

お粗末な食品の処理と取扱い。

食品を取り扱う道具類が適切でない。

記録、帳簿などが整理保存できていない。

化学剤や個人の私物の管理が適切でない。

4.食品のフローと重要管理点:

 最初全ての管理点を重要管理点とする傾向があります。食品のフローの中で重要管 理点を決定するとき、重要管理点とは危害(食品の安全を阻害する)を防ぎ、抑え、 減らすことができ、そのことを監視できるポイントです。これがシステムの、レシピ の手順のチェックポイントです。次に重要管理点の例を挙げます。

  食材の受けいれ、保管:

肉は華氏40度以下で(摂氏4.4度以下)

冷凍食材は華氏0度で(摂氏−17.8度)

生肉は華氏40度以下で(摂氏4.4度以下)

鮮魚は、証明書つきで

調理:

鳥肉は華氏165度以上で調理する。(摂氏73.9度)

挽肉は華氏155度以上で調理する。(摂氏68.3度以上)(鶏の挽肉は華氏1 65度(摂氏73.9度)以上)

豚肉は華氏155度以上で調理する。(摂氏68.3度以上)

高温保存:

食品は、華氏140度以上で保存(摂氏60度以上)

冷却:

華氏140度(摂氏60度)から華氏45度(摂氏7.2度)まで4時間以内で 冷却(現在のルール)

華氏140度(摂氏60度)から華氏70度(摂氏21.1度)までを2時間以 内に華氏70度(摂氏21.1度)から華氏40度(摂氏4.4度)まで4時 間以内(新しいルール)

低温保存:

食品は華氏40度以下で保存する。(摂氏4.4度以下)

再加熱:

再加熱は2時間以内に華氏165度までに。(摂氏73.9度)

配膳:

従業員の衛生をモニターする。

2次汚染をモニターする。

・危険な温度帯:

・温度計を使う:

 温度は食品安全の中で重要なポイントです。適切な温度を選び、正しく使うことは 重要管理点で危害を防ぐ重要な点です。

  温度管理は重要である。

危険温度帯から食品を守る。

調理、再加熱、高温保存、低温保存で重要な食品の温度を記録に残す。

食材の受入、食品の配送での温度を監視する。

   いろいろな種類の温度計があるが、それぞれ特徴と限界があります。

   従って、いろいろな種類の温度計をどのように正確に使いこなすかが重

   要です。

   又、温度計を毎回使用後に相互汚染を防ぐために洗浄、消毒することが

   絶対に必要です。

   温度計を毎週調整、補正するべきであります、例えば落とした後、特に

   高い温度で使用した後などは直後に調整すべきです。

 HACCPシステムで、温度を計り、温度計を調節する従業員を教育することは基 本的に必要なことです。従業員は、全て、温度を記録し、もし適切な温度でなければ 速やかに修正措置を取る責任があります。

・2次汚染:

 汚染とは、食品の中に有害な物質や微生物が予期されなく混入することを言います。 2次汚染とは、有害なバクテリアがある食品から他の食品へ、容器とか、手を通じて 移動することです。

  2次汚染を防ぐには:

正しい手洗い手順を厳守する。

風邪の症状などの従業員を食品に触れさせない。

調理されない食品を扱う場合に機具、容器或いは使い捨ての手袋を使う。

使い捨ての手袋を使う場合は、正しい使い方で使うこと。

調理される食品と調理されない生の食品を同じ場所で作らない。

調理されない生の食品と調理される食品を同じ場所に保存しない。

調理されない食品や生の食品を調理された食品の下に保管、保存する。

必ず消毒液、石鹸液の濃度、手を拭く手ぬぐいなど正しいルールに従って管理す る。

必ず機器、容器、包丁、食器など正しいルールに従って洗浄、消毒管理する。

 飲食業に携わる社員が複数の食品を一度に取り扱うところでは2次汚染に注意しな ければなりません。下処理の場所と調理する場所がその例です。例えばシェフや料理 人が、生肉、生卵、調理されないパン、チーズなどを取り扱う場合です。

・従業員の衛生と健康:

 身体の衛生は食品の安全と食中毒を予防するために非常に重要なこ事です。

感染した人、身体の不衛生は食中毒の原因の25%を占めます。

 汚れた手が身体、糞便からバクテリアやビールスを食物に移動させます。管理者は、 下痢の症状や風邪の症状を持った従業員を食品の周りで仕事をさせないという方針を 取るべきです。

 従業員は、気分はよいがまだ感染している場合もあります。例えば、肝炎に感染し ている場合など。人は病気の20日も前からビールスをばら撒いています。手洗いの 習慣は、病気を蔓延させない非常に有効な手段です。

従業員に関する食品安全基準

フードサービスに携わる個人のガイドライン:

病気:

  病気の社員は食品を取り扱う場所で作業をしない。風邪や下痢などの症状

  のある者は必ず管理者に報告すること。

切傷、擦過傷、やけど:

  傷口は、殺菌消毒、包帯できちんと処理されるべきである。包帯の上から

  防水のゴム手袋などを使用する。必ず傷は管理者に報告する。

手洗い:

手首より肘まで出して石鹸とお湯で丁寧に手を洗う

作業開始前。

作業中必要な場合いつでも。

休憩後。

汚染源となる物を触ったら。

   電話、お金、汚れたリネン

   生の食材、肉、卵の殻

   汚れた食器、機械、容器、残飯

洗浄剤や化学薬品を使った後。

個人的にたばこを吸ったり、食事をしたり、飲んだり、鼻をかんだり、咳を したり、トイレに行った後。

床に落ちた物を拾った後。

手の正しい洗いかた

石鹸と華氏105度(摂氏40.6度)で流れているお湯を使う。

20秒間激しく擦りあわせる。

全ての表面を洗う。

  手の裏

  手首

  指の間

  爪の中

ネイルブラシを使い爪の中まで洗う。

流水でリンスする。

ペーパータオルで拭く。

水を止めることもドアノブを使うのも素手ではなくペーパータオルで。

全ての休憩室などに石鹸とタオルがちゃんと揃っていること。

プラスティックグローブ:

  プラスティック手袋を使う場合は、手を完全に洗ってから手袋をはめるこ

  と。緩めの手袋を使うこと、取り替えるときに手洗いを忘れないこと。

指の爪:

  指の爪を清潔に、綺麗に切ること。食品に入る可能性があるのでつけ爪や

  ネイルポリッシュは決してつけない。

宝石:

  宝石は着けない、汚れて、食品の中に混入する恐れがある。また鋭い角な

どで怪我する可能性がある。

ユニフォーム:

  ユニフォームは、清潔で毎日取り替えなければならない。また、決められ

た場所のみだけで着用されなければならない。毎日清潔な洋服を身につけ

  必ずロッカールームで着替える。ユニフォームを職場以外では絶対着ない

  こと。

エプロン:

  清潔なエプロンを身につける。エプロンを手拭き代わりに使わない。エプ

  ロンで手を拭いた後あ必ず手洗いの手順を守ること。食品の下処理の場所

  を離れるときはエプロンをとる。

髪の制限:

  帽子とヘアーネットを必ずつける。髪の毛が食品の中に入らないように必

  ず制限を守らなければならない。髪、顔を触ったら、必ず手洗いの手順に

  戻る。

喫煙、飲食、ガム、爪楊枝:

  喫煙は必ず指定された場所で行う。飲食は従業員用の食堂で。仕事中ガム

  を噛まない。

  タバコを吸った後、飲食後、は手洗い手順を厳守する。この事は、口から

  手への汚染を防ぐ。

みだしなみ:

  毎日風呂に入り、デオードラントを使い、清潔な服を着る。正しい靴を履

  き靴を清潔に保つこと。

感染症を管理する:

 多くの伝染病や感染症の病気が伝染する可能性があります。健康な社員を雇用する こと食中毒の原因になるような危険性から守ることは重要なことです。

社員が健康の状態に変化があれば報告するシステムと担当者を作ることは管理者の 義務です。もしそのような情報があれば食中毒が発生しないように管理者は、すぐ行 動をとらなければなりません。社員も社員に応募する応募者も次のことを報告し明確 にしなければなりません。

病気の診断を受けていないか?

  サルモネラ菌感染

  赤痢菌感染

  大腸菌感染;O−157:H7

  肝炎感染

腸の病気の症状はないか?

火傷や化膿した傷はないか?

病気になる危険性:

家族に病人がいる。

病気の発生に起因した人と住んでいる。

過去50日以内に海外旅行をした

・急速冷凍は食品の安全を保障する:

 華氏40度(摂氏4.4度)から華氏140度(摂氏60度)の間が食品の危険温 度帯です。この環境下でバクテリアの増殖スピードが上昇します。間違った冷却が食 中毒の一番の原因です。

 冷却スピードが速ければ速いほどバクテリアの危険温度帯での増殖の条件が減りま す。この危険温度帯に食品が4時間以上あった場合食品を捨てるべきです。

長い間冷蔵庫で冷却すればいいと考えていました。しかし、色々なテストの結果通 常の冷蔵庫では食品を冷却する能力が不足してます。大量の温かい食品は、冷蔵庫の 温度を上昇させます。この事は冷蔵庫内の他の食品にも良い影響を与えません。急速 に冷却するための要因として次のものがあります。

容器:

 アルミニウムの容器が一番速く、その次がステンレス容器である。ガラスやプラス チックの容器は、容器内の熱を伝え難いので、あまり適した容器ではない。パンの深
さが浅くなればなるほど冷却速度が速い。

量:

 少量の方が速く冷却する。少量の物を浅いパンで冷却すればもっと速い。大量に調 理された食品は少量に小分けする。

撹拌:

 撹拌により冷却速度は増す。冷却中に撹拌を時々することでスピードは増す。15 分ごとに或いは、食品の近くに行ったときに撹拌する。

空気の循環:

 カバーされていない食品の方が冷却が速い。フォイル、フィルム、他のパン、蓋で カバーされていれば冷えた空気は食品に届かない。冷却を速くしてからカバーをする。

 冷蔵庫で冷却する場合、食品の深さを3インチ以下にする。密度の濃いビーンズや ご飯はもっと浅く2インチ以下にする。

 パンを積み上げれば空気の循環の妨げになる。パンを積み上げれば大きな熱の塊と なるので、冷えた空気は中に入り込めない。

冷蔵庫内の空気循環を最大限にすること。網目のラックを使い、ブロアーをブロッ クしないように食品を入れる。一般にブロアーが上部についているので上部の棚の食 品から、ドアから遠い食品から食品は冷える。ウオークイン冷蔵庫は、ドアを必要以 上に開けないこと、またプラスチックのドラフトストリップをつける。

氷:

 急速冷却には、氷やアイスバスを使用する。業務用の厨房で氷が一番便利な冷却器 である。

レシピで氷は水の代わりに使用することも出来る。調理の最終のプロセスで水の代 わりに氷を使って食品を急冷することが出来る(スープ、シチュー、ゼラチンなど)。 効果的に氷を使うには、食品をかき混ぜながら 華氏140度(摂氏60度)まで下げ氷をいれ華氏40度(摂氏4.4度)まで急速に下げることである。

 アイスバス方式も効果的な冷却方法です。シンクやパンが十分に入る大きな容器に 食品の量の3倍以上の氷をいれ冷やす方法です。氷の中にパンを入れる場合、氷がパ ンの底と側面に触れていなければなりません。氷の量が水より多い場合水だけの場合 より70%効率が良いです。下記のことを冷却の最重要なポイントとして覚えて下さ い。

  ・アルミかステンレスの浅いパンを使う

  ・量をなるべく少なく

  ・カバーをしないで時々撹拌する

  ・氷が半分溶けたら交換する

  ・食品が冷えてから冷蔵する

  ・華氏40度(摂氏4.4度)まで冷えたらカバーをする。

・冷凍食品の安全な解凍方法:

 冷凍食品において重要なことは、危険温度地帯にある時間を最小限にすることと2 次汚染を防ぐことです。次の4つが安全な方法です。

冷蔵庫で華氏40度(摂氏4.4度)以下で解凍する。

この方法は食品の大きさにより約24〜48時間かかる。

冷蔵庫にある程度スペースが必要であり。生の危険性の高い食品は棚の一番 下に置き、食品を必ずパンの中にいれ垂れたしるが下の食品にかからないよ うにする。

ポットの中で華氏70度(摂氏21.1度)以下の流水で2時間以内で解凍する。

この方法は2時間以内で融けないような大きさの食品には適さない。

冷えた流水を使わないとバクテリアが繁殖する。融けた食品のカスはオー バーフローで流してしまう。

必ず清潔で、消毒済みシンク或いはポットを使う。

2次汚染を防ぐために絶対に複数の生鮮食品を一緒のシンクやポットで解凍 しない。微生物によって死滅する温度が違う。

解凍後必ず容器、シンク、道具を洗浄し、消毒する。

冷凍食品を華氏140度(摂氏60度)まで加熱する。残り物は華氏165度 (摂氏37.9度)以上で。

電子レンジで解凍する。この方法は少量の単品料理などの場合効果的である。

直ぐ加熱調理に移行するか、そのまま電子レンジで調理してしまうか。

電子レンジに関する新しいコードでは、最終調理温度を華氏25度(摂氏1 3度)上げる。かき回しながら調理し、水分が逃げないようにカバーをし、 最低2分は温度が均一になるようにおいておく必要がある。

5.手順を管理する:

 重要管理点を特定したら、次に重要限界、基準を決定し、危害を除いたり、減らし たりする。

 具体的な時間と温度を設定することで危害を減らしたり防いだり出来ることがある。 例えば、有害バクテリアの急な増殖は腐敗しやすい食品の危害である。特に食肉、食 鳥肉、魚介類などでは、特に顕著である。食肉、食鳥肉、魚介類を使った食品では、 食材の受入、冷却、冷却保存は重要管理点(食品の加工プロセスでバクテリアの増殖 がコントロール出来る点)である。これらの食材は、華氏40度(摂氏4.4度)以 下が問題点である。

その他のプロセスでは、重要限界は、バクテリアを死滅させる点である。それは、 加熱調理の最終温度である。

例えば

  チキン 華氏165度(摂氏73.9度)   サルモネラ菌を殺す

ハンバーガー 華氏155度(摂氏68.3) 大腸菌O−157を殺す

  ブタ 華氏155度(摂氏68.3度)    旋毛虫を殺す

食品の受入時点で基準を設定すれば危害を減じたり防いだり出来る。多くの食品で は、食材の受入は管理点であるが特殊な食品例えば魚介類や Modified Atmosphere Products(MAPs)では、後加熱調理が行われないので重要管理点になり得る。管 理者としては、時間と温度が適切でない場合は返品する。魚介類は認定された仕入れ 業者から買うなどである。

 管理点の管理で重要なことは、バクテリアの増殖に必要な条件が下記の4点である ことを知っておくことである。

時間が必要であること

ある一定の温度が必要であること

pHがある範囲にあること

適当な水分があること

これらの要因をある限界以内にコントロールすればバクテリアの増殖を防ぐことが出 来る。

重要管理点の管理点での重要限界や基準の例

  管理点、重要管理点:食材の受入

腐敗しやすい食品は華氏40度(摂氏4.4度)以下で。

冷凍食品は華氏0度(摂氏−17.8度)以下で。

許可を受けた仕入業者から購入する。

重要管理点:調理、再加熱、高温保存

食鳥肉の調理 華氏165度(摂氏73.9度)(15秒)以上。

豚肉の調理 華氏155度(摂氏68.3度)(15秒)以上。

ローストビーフの調理 華氏145度(摂氏62.8度)(15秒)以上。

ハンバーガーの調理 華氏155度(摂氏68.3度)(15秒)以上。

魚の調理 華氏145度(摂氏62.8度)(15秒)以上。

再加熱は 華氏165度(摂氏73.9度)(15秒)まで2時間以内に急加熱。

高温保存は 華氏140度(摂氏60度)以上で。

常温で2時間以上放置された食品は必ず捨てる。

重要管理点:冷却と低温保存

全ての食品は華氏140度(摂氏60度)から華氏70度(摂氏21.1度)ま で2時間以内に華氏70度(摂氏21.1度)から華氏40度(摂氏4.4度)
まで4時間以内に。

管理点:食品の取り扱い(予防基準)

野菜を清潔な冷却水で洗う。

正しい手洗い方法で手を洗う。

切傷や擦過傷を覆い保護する。

病気の場合は出勤しない。

調理済みの食品は手袋や道具で扱う。

正しい食器洗浄消毒方法を使用する。

温度を保持するためになるべく少量で調理する。

必ず消毒液を容器に入れ、濃度をチェックする。

6.モニタリングの目的:

モニタリングはシステムの異常を事前に見つけるという意味で食品の安全管理 で非常に重要です。

管理基準からずれた場合、問題が発生する前にプロセスを正常に戻すことがで きるからです。

モニタリングは、記録した書類を残すことができるので、HACCPに適合し ていることを証明することが出来ます。

 もしシステムが正常に管理されていなければ安全でない食品を使用することになり ます。モニタリングは継続的に下記のような多くの物理的、観察できる記録です。

  時間/温度の記録

  食品の温度記録チャート

  機器のモニタリングチャート

  消毒液のチェックリスト

  時間/温度グラフ

モニタリング責任者とその任務は以下の通りです。

各測定手法に関して熟知していること。

モニタリングステップの重要性に関して理解していること。

いつもモニターできる状態であること。

モニタリングに関して偏見なく客観的に見られる立場にあること。

正確に記録し報告すること。

正常でない行為など速やかに報告し修正することが重要です。

モニタリング手順を確立する

 重要管理点で設定する基準はより具体的で明確でなければなりません。例えばチキ ンは内部温度が華氏165度(摂氏73.9度)以上でなければなりません。又、基 準はレシピーや調理手順の明確な内容を示します。また食品を取り扱う人が基準に あっていないことを明確に理解できなければなりません。

一度基準や標準を設定したら、簡単な方法でモニタリングできなければなりません。

(参考文献)

"HYGIENE FOR FOOD HANDLERS"

"A GUIDE TO THE IMPLEMENTATION AND AUDITING OF HACCP"

"THE HACCP FOOD SAFETY MANUAL"

"HACCP-BASED SAFETY AND QUALITY ASSURED PASTEEURIZED- CHILLED FOOD

SYSTEMS"

"FOOD SERVICE GUIDELINES FOR HEALTH CARE"