愛・地球博(愛知万博)開幕から1週間たった31日、万博協会の中村利雄事務総長は記者会見し、飲食物の会場への持ち込み禁止問題について「家庭で調理した手作り弁当に限って会場への持ち込みを認める」と発表した。1日から実施する。 協会はこれまで「食中毒予防」を理由に、小中学校の遠足などを除いて原則的に弁当の持ち込みを禁止してきた。手作りのおにぎりやサンドイッチなども同様に可能となるが、一方でコンビニ弁当などの既製品やペットボトルの持ち込みは引き続き禁止する。 弁当持ち込み問題では入場客の苦情が多数寄せられていたほか、小泉純一郎首相も見直しを指示。中村総長は「家庭で作ったものは本人が中身を知っており、自己管理できる。食中毒が発生しても本人と家族などに範囲が限定される」と理由を説明。持ち込み解禁に対して出店業者から反発が起きている点には「出店契約上、問題はない」との考えを示した。 一方、1週間の総入場客は、同日が6万8554人と前日より6392人減少したこともあって42万6089人にとどまり、協会の想定を下回る低調な出足となった。 中村総長は「内覧会が混雑したので、もう少し様子見をしようとした人もいたのだろう。悪天候も重なった」と釈明。今後については「前売り入場券の販売枚数が約906万枚と増え、会期中何度も入場できる全期間入場券も売れている。危機感は持っていない」と期待を示した。【樋岡徹也、安達一正】(毎日新聞)
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牛海綿状脳症(BSE)や人間のクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の原因とされる、プリオンというタンパク質の異常な構造への変換を防ぐ物質を国立精神・神経センターの岩浪直子研究員が三十一日までに突き止めた。 この物質は銅クロロフィリンナトリウムと鉄クロロフィリンナトリウム。葉緑素のクロロフィルに組成が近い化合物で、既に食品添加物や医薬品の成分として使われ、安全性は高いとみられる。発症予防への応用が期待できそうだ。 BSEやCJDは、脳などにある正常プリオンタンパク質に立体構造の違う異常プリオンがくっつき、異常プリオンに変えることで増殖、発症すると考えられている。岩浪さんは異常プリオンがくっつくのを阻害する物質を探し、細胞実験で効果を調べてきた。(共同通信)
たくあんや梅干しなど日本の伝統的な漬物に比べ、群を抜いて国内生産量が多いとされていたキムチだが、統計方法の不備が判明。見直しの結果、実際には一度もトップに立ったことはなく、昨年実績でも浅漬けに次いで2位だったことが31日、分かった。 社団法人・食品需給研究センター(東京)によると、統計を取り始めた1975年ごろから漬物の生産量は、確かな出荷量が確認できない部分について原料野菜の量から換算して推計してきた。キムチも主にこの方法で推計されたが、浅漬けに加工された白菜などの一部まで加算したり、野菜から製品への換算値が高すぎたりしたことが判明。実際の約2.5倍の生産量が公表されていた。(共同通信)
◇家庭のあり方、問い 孤食、崩食、食育……キレる子供も食のせい? 今の世の中、食の乱れを憂える気分が強い。それは本当なのだろうか。 さいたま市に住む会社員の赤嶺智子さん(35)は、夫(36)と長男(4)の3人暮らし。都心で仕事を終えると、午後7時半までに保育園に子供を迎えに行く。帰宅して15分で夕食を作る。 3月のある夜のメニューは、子供が好きな市販のミートボール、ゆでたブロッコリーとプチトマト、ご飯とみそ汁。会社員の夫は毎晩遅く、「平日は母子家庭」という。 実家では午後7時に家族そろって食べていた。一汁三菜が基本。母の影響で食事作りが好きになり、今も休日は料理を楽しむが、平日は手をかけられない。 ゆっくり作りたいけど作れない。作っても食べてくれる夫がいない。「私にとっては何を食べるかと同じくらい、誰と食べるかが大切。ちゃんとした料理を作っても、家族で囲めない食卓には何かが欠けている」 □ □ □ 味の素は78年から食生活調査を続けている。03年版は全国120地点の20〜69歳の主婦1500人を対象に調査した。「できるだけ家族一緒の食事」を望む人が88%いる一方、「毎日家族ばらばらに夕食をとる」家庭は94年調査の10%から、03年は21%に増えた。同社の朝倉寛さん(59)は「ここ20年、食のパーソナル化が進んでいる。家族をつなぐ食卓の機能は以前より弱まっている」と分析する。 □ □ □ 岐阜県大垣市の主婦、山尾美香さん(29)は昨年、「きょうも料理 お料理番組と主婦 葛藤の歴史」(原書房)を出版した。テレビのお料理番組と料理研究家が唱道してきた「食イデオロギー」を大胆に分析し、話題を呼んだ。 50年代は栄養への目配り、60〜70年代は手をかけた献立の奨励、最近は食と健康−−過去のテキストを調べた山尾さんは、番組や料理研究家が主婦に向けて発するメッセージの変化をそう読み解く。一方、「料理は家族への愛情表現」「手をかけることが母の愛情の深さ」という基本線は変わっていなかった。 山尾さん自身も、料理への関心が低かった母親への反発から、華やかな食卓作りにあこがれたが、結婚後に変わった。「時代が変わっても、食の大切さを守るのは主婦と言われ続ける。『正しい食』『食育』と叫ぶほど、主婦が責められるのです」 □ □ □ 福岡市早良(さわら)区の映像編集業、清澄(きよずみ)健二郎さん(48)はいつも午後8時に台所に入る。冷蔵庫の中身を確認して献立を決め、手早く料理を仕上げる。主菜1品、副菜1品、サラダ、ご飯が定番メニューだ。出版社で働く妻の由美子さん(47)の帰宅は毎晩9時ごろ。部活を終えた高1の長女紗羅(さら)さん(16)、中1の二女麻都(あさと)さん(13)と食卓を囲む。娘たちのお弁当は由美子さんが作る。 健二郎さんが会社を辞めて独立した昨春からこんなスタイルが始まった。自動車メーカーの東京本社で働いていた。帰宅はいつも深夜。化粧品会社勤務の由美子さんが家事全般を受け持っていたが、二女の誕生を機に「子育てに向いた環境で」と退職し、2人の出身地の福岡に戻った。 家事をこなすのは「妻が仕事をしたいのに、夫の都合で家事を押し付けられるのは嫌だろう」と思ったからだ。 「お父さんはかっこいいと思う」と麻都さんが褒める。「料理はお父さんの方がちょっと上手かな」と紗羅さんは笑う。健二郎さんには気負いがない。「おいしいものをきちんと食べるのが好き。夫婦の生活時間が違うのなら、できる方がやればいい」 食卓構造を調べた味の素調査は結局、「孤食化はマインドによるものではなく、生活構造的に発生している」と結論づけた。働き方や男女の考え方が、孤食や崩食を招いているのだという。 1日3回食べ続け、日本人の平均寿命を全うすれば、私たちは約9万回の食事をする。たった9万回?のために、何と欲望は果てしないことだろう。=おわり (毎日新聞)
◆応募論文「安全な『食』による街づくり」(要旨) ◇「地産地消」「食の安全」−−20年以上の取り組み 地域独自の優れた事業や活動に取り組んでいる市区町村を顕彰する「2004年度毎日・地方自治大賞」で最優秀賞に輝いた今治市。BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザの発生など食への不安が高まる中、安全な地元産の食材を積極的に消費する「地産地消」に20年以上も前から取り組んだ実績が高く評価された。同市の応募論文「安全な『食』による街づくり」(要旨)を紹介する。【小林祥晃】 ◇今治市の学校給食−−自校式で地元食材を導入 今治市は、20年前から食の安全を第一に考えた「地産地消」に取り組んでいる。単なる「地域内生産、地域内消費」だけではなく、健康増進や農業振興、地域経済の活性化につなげる取り組みで、それを象徴するのが学校給食である。 今治市は83年から、老朽化した大規模給食センターを自校式調理場へと切り替え始めた。現在は市内13カ所の調理場で、1日約1万食を供給している。 また同年度から、食材に地元産農産物を優先的に使用。特に立花地区の3調理場で作る約1700食分については有機農産物を導入した。現在、有機農産物の導入率は重量比で約60%になっている。 これらは、当時の消費者グループと有機栽培農家などが、熱心に住民運動を行った結果である。「子や孫に自分たちの作った安全で新鮮な食材を食べさせたい」という損得抜きの思いが、取り組み推進の大きな力になった。 使っている有機農産物は野菜だけではない。農薬・化学肥料を50%以上削減した今治産の特別栽培米、地元産小麦100%で製造したパン、地元産の大豆で作った豆腐なども使用している。 ◇「食の安全」を決議−−安定供給体制の確立へ もう一つ特徴的なのが、88年3月に市議会で決議した「食糧の安全性と安定供給体制を確立する都市宣言」だ。 当時は「農産物の残留農薬」「自給率の低下」「諸外国からの市場開放要求」などへの不安が高まり始めた時期で、安全な食べ物の生産と消費拡大を進めようと議員発議で議決された。有機農業の技術普及や消費者の理解を求めるなど、その内容は現在も色あせていない。 これ以来、給食を通して食や農業への理解を深め、地域農業の振興や健康な街づくりへと発展させる取り組みが本格化した。 ◇まちづくりへの発展−−無農薬野菜作りで講習 98年、市は学校給食で培った知識やノウハウを生かし、安全な食べ物で健康な食生活を送る街づくり戦略を打ち出した。給食にとどまらず、公共施設や外食、一般家庭までを視野に入れ、各種事業を開始した。 まず、安全な食べ物の生産者育成を目指し、「市実践農業講座」を開設。農薬や化学肥料を使わない野菜づくりの講習を始めた。また「地元産有機農産物等普及推進事業」を創設し、生産者向け支援メニューを整えた。 また、農薬や化学肥料を使わないことが利用条件の「いまばり市民農園」を設置し、安全な食べ物を生産する難しさや農家の苦労を、一般の市民にも体験してもらっている。 市内の4小学校には、有機農産物のJAS(日本農林規格)認証の取得にチャレンジする学校農園を設置。規格に基づいた有機農園を運営し、設置から2年後の03年12月に認証を取得した。 01年からは、県の委託を受けて「地域食材活用学校給食モデル事業」を実施した。子供たちによる「アイデア献立コンクール」▽地元食材を活用した献立や子供の嫌いな野菜を使った献立の開発▽「校区内生産、校区内消費」を目指す学校給食懇談会の開催▽冊子「これぞ!いまばりの学校給食」「レシピ集」の発刊−−などに取り組んだ。また地産地消給食が教育効果を持つのかどうかを検証するアンケート調査も行った。 この間に、地産地消の動きは行政の外にも広がり始めた。01年には実践農業講座の修了生が「学校給食無農薬野菜生産研究会」を結成し、給食用食材の供給を開始した。地元農協は徹底的に地元産にこだわる直売所をオープンし、現在も多くの市民が利用している。 また給食と同じ特別栽培米を使った純米酒、幼稚園や生協向けに県内産小麦を使った菓子パンなども発売されるようになった。 ◇いまばり地産地消推進運動−−基準設けて「協力店」募集 03年、市は農林水産課に「地産地消推進室」を設置。また各界のメンバーによる「いまばり地産地消推進会議」を立ち上げ、全市的な運動への発展を目指した。 推進会議の取り組みの一つは「地産地消推進協力店」の認証。地元の安全な農林水産物を販売する小売り店▽地元食材を使った料理を出す飲食店▽地元食材が原料の加工食品を製造する製造業者−−を募集。一定の基準を設けて「協力店」を認証し、ロゴマークや販売促進用ののぼりなどを交付している。 二つ目は、地元の食材を購入し食べようという市民の「サポーター」登録。サポーターには、認証店情報や旬の食材情報などを伝える「食のメール」をファクスやパソコン、携帯電話などで配信する。 また認証店やサポーターが持ち込んだ食品について、残留農薬や遺伝子組み換えの有無を無料で分析している。 ◇食育の充実へ−−総合学習でモデル授業 今後は市民全体が食を選択する力を養い、生活習慣病の予防や健康的な生活を実践することが望まれる。それには「食育」が重要だ。 昨年11月、市立鳥生小4年生を対象に、総合学習の時間を利用して「食育モデル授業」を実施した。最初の授業では「10年後の夕食」とのテーマで絵を描いてもらう。すると「好きだから」「食べたいから」という理由で、多くの子どもたちがカレーやハンバーグの絵を描いた。 その後、6コマ10時間の授業で、生活習慣病の知識や買い物をする技、野菜を食べる技、調理をする技を身に着けさせ、理想の食事について学んだ。授業の後、再び食事の絵を描いてもらうと「体に良いから」と、ごはん、みそ汁、焼き魚、おひたしの献立を描く子が増えた。子どもたちは、わずか10時間で食を変革する技を身に着けた。 食育に目を向けた時、改めて地産地消の価値が見直される。それは食育教材として、地元産の安全な食材や地域の伝統食、郷土料理が不可欠だからだ。食育の充実は、地産地消の後押しをしていくに違いない。(毎日新聞)
24日夕から秋田市内の20代と30代の公務員男性2人がおう吐や下痢などを発症していたことが分かり、検査したところ、黄色ブドウ球菌による食中毒と判明した。2人とも既に回復している。2人は同日昼ごろ、近くの弁当店Aの弁当を食べており、同店内から同菌が検出されたことから、弁当が感染源と断定。同店を28日から3日間の営業停止処分とした。同店は26日から自主休業中。(秋田市保健所調べ)(毎日新聞)
京都府は29日、昨年2月の鳥インフルエンザ問題を踏まえ、食鳥健康状態報告システムの導入など新たな食の安全対策を盛り込んだ新年度「府食品衛生監視指導計画」を策定した。 新たに導入する食鳥健康状態報告システムでは、食鳥処理施設に鶏が持ち込まれる前に養鶏農家から飼育羽数や異状のあった羽数、その症状など健康状態を自主申告してもらい、出荷前の段階で安全確保を図る。業界の協力も得て初めて取り組むことになった。 また、2006年度の改正食品衛生法施行で残留農薬規制が拡大するため、検査機器のガスクロマトグラフ質量分析計を府保健環境研究所(京都市)に新たに1台整備し、検査体制を強化する。 このほか、食品関係施設の事故発生リスクに応じて年間監視回数を五段階に分類して行う監視指導の継続や府の食品衛生指導員「京の食安全見張り番」の増員、適正表示の促進−も計画に盛り込んだ。 府は食品衛生法に基づき、府民の意見などを参考に、同計画の策定を進めていた。(京都新聞)
函館近海にのみ生息する昆布「ガゴメ」をさまざまな創作料理に仕立てた料理発表会が28日、函館市内のホテルであった。ガゴメの鮮やかな緑色と独特の強い粘りを生かした46点がテーブルにずらりと並んだ。 「ガゴメを市の特産物に」と、市水産課が函館割烹(かっぽう)調理師会(松金正治会長)と湯川調理研究会(豊島勉会長)にメニュー開発を依頼。ガゴメは根崎漁協(函館市)に栽培試験委託中の養殖物を使った。 ガゴメを刻んだりペースト状にし、グラタンや軍艦ずし、湯葉揚げ、サラダなどに利用。総指揮を執った秋保栄顧問は「ガゴメは80度以上に加熱すると粘りが消えてしまい、試行錯誤の連続だった。出来た料理は自信作ばかり。湯の川温泉の旅館でもぜひ取り入れてほしい」と語る。 ガゴメは長さ約3メートルにもなる大型昆布で、葉の凹凸模様と粘りが特徴。がんなどに効くとされる「フコイダン」を多く含み、健康食材として注目されているが、海水温上昇などで激減。市内の産業界と大学、行政が連携して資源回復に取り組んでいる。【芳賀竜也】毎日新聞
県生活衛生課に26日入った連絡によると、本巣市上真桑の中華料理店Aで、24日に会食した7〜47歳の男女計36人(男16人、女20人)が下痢や腹痛などの食中毒症状を示した。うち2人が病院で受診したが、36人全員が快方に向かっているという。 県岐阜地域保健所は同店が原因の食中毒と断定し、同店を26〜30日の5日間の営業停止処分にした。 調べでは、36人は24日に瑞穂市内の小学校で行われた卒業式に参加した児童や保護者ら。 卒業式後、同店で会食し、鶏肉の空揚げやバンバンジーサラダなどを食べた。(毎日新聞)
◇揚げたてかまぼこ500食など振る舞う 福岡沖玄界地震で被災し、九電記念体育館に避難している玄界島民たちに、ボランティアが炊き出しを続けている。27日には県蒲鉾(かまぼこ)青年協議会(江越猛信会長)が揚げたてのかまぼこを振る舞った。 九電記念体育館に玄界島民が避難した後、各地から支援物資が届き、ボランティアが駆け付けている。特に体育館出入り口横は日替わりでさまざまな料理が登場。これまでにぎょうざ、うどん、ふぐ鍋などが提供された。 県蒲鉾青年協議会は県内のかまぼこ製造業者約20社で構成。玄界島にも出荷していた業者がおり、「何とかしたい」とボランティアに参加した。この日は、ちくわと揚げたてかまぼこ約500食分を提供。江越会長は「被災者に知り合いは多い。漁師町なので、水産加工品を喜んでくれると思う」と話していた。【山本泰久】
◇フライパンと鍋、消える? 少子高齢化、手作り感の変化−−時代の波が調理法や調理器具の変化を促している。 2月、福岡市内のデパートで変わった料理教室が開かれた。料理研究家の村上祥子さんが主宰する「ささっと手早くおいしく楽しく 男の電子レンジクッキング」。20〜80代の男性30人が集まった。会場には電子レンジが計17台あるだけで、鍋も炊飯器もない。火を使わずカレイの煮付け、ほうれん草のおひたし、ご飯を作る。 村上さんが電子レンジ調理に挑戦したのは6年前。最初は生活習慣病の治療食作りが目的だった。カロリーや脂肪分を制限する治療食は普通の調理法ではかなり難しい。だが、電子レンジは少量の食材の加熱に向いている。油が少なくても焦げつかず、おいしい料理を作ることができる。 主婦や独身女性も電子レンジ調理に注目し始めた。「ふんわりパン発酵」「15分間和食」「愛情離乳食」。材料に下味を付け、ラップでチンの簡単さ。しかも、おいしい。ほとんどの料理は電子レンジだけで作れる。 村上さんがこれまでに出版したレシピ本は81種類。計300万部を売った。ベテラン料理研究家から「あんな手抜き」と非難されたこともある。だが、火を使わない調理法は主婦らに受け入れられた。 「私の中にも正直『チンだけ』に抵抗感はあった。ただ、小さな子供や仕事を持つお母さんを応援したかった。『料理の目的は作ることじゃなく食べること。お弁当や総菜を買って帰らなくて済むし、ファミレスに行かなくても済むのよ』と励ましたかった」と村上さんは振り返る。 東急ハンズ新宿店(東京都渋谷区)3階キッチン用品フロアには、電子レンジ調理専用器具のコーナーがある。総数約300アイテム。2月に品ぞろえを増やした。 目玉焼きを作れる樹脂製レンジフライパン(924円)、即席ラーメンと水を入れて加熱するだけの「レンジで作るラーメン」容器(735円)、「レンジゆで野菜」容器(609円)などがずらりと並ぶ。少量ご飯をレンジで炊く容器(1260円)もある。販売促進担当の杉本綾さんは「若い人より年配の方がよく買っていかれるようです」という。 □ □ □ 国立社会保障・人口問題研究所によると、平均世帯人員は1960年の4・14人から、00年には2・67人に減った。今後3人以下世帯が増え続け、25年には2・37人になると予想されている。世帯総数も15年にピークの5048万世帯を迎え、それ以降減り始める。 ヤマダ電機(本社・前橋市)は昨年11月、炊飯器のラインアップを微妙に修正した。拡充するのは「1合でもおいしく炊ける」3合炊きの炊飯器。これまで単身者や子供なし夫婦向けの“傍流”製品だったが、IH(電磁誘導加熱)機能や厚釜仕様の高機能商品を作るよう、メーカー側に働きかけるという。 商品本部の松本信一さんは「毎日フル使用の家庭は確実に減っている。世帯数や世帯人員の推移を考えると、3合炊きの需要は増えるはず」と予測する。 三菱電機は昨年秋から、ファミリー向け炊飯器の主力製品の容量を1・8リットル(1升)炊きから1・5リットル(8・5合)炊きに変更した。ユーザー追跡調査の結果、1升では大きすぎるが、5・5合炊きでは足りない、という層が増えたためだ。 高さを約168センチに抑え、機能は高級機種並みの370リットル中容量冷蔵庫も開発した。「台所家電の主流は4〜5人向けから、2〜3人向けに変わるだろう。あと数年で団塊世代の定年が始まる。子供が独立して夫婦2人暮らしに戻ったとき、『より小型、より高機能』が買い替え需要の鍵になる」と同社広報部の水野和彦さんは見る。 □ □ □ 少子高齢化は調理家電の小型化と高機能化、ユニバーサルデザイン化を加速させる。火災の心配がないIHクッキングヒーター、脂を減らす蒸気オーブン、食器洗い乾燥機、保温もできる冷蔵庫−−新たに登場する台所家電は、煮る、焼く、蒸す、揚げるといった伝統的な調理法や、台所の作法を大きく変えるかもしれない。【毎日新聞 食取材班】
厚生労働省の牛海綿状脳症(BSE)の専門家会議は27日、全頭検査で疑陽性となった北海道天塩町の乳牛1頭について、BSEと確定診断した。9歳の雌のホルスタインで、感染牛は国内16頭目。 肉や内臓などは焼却処分されるため、市場に流通しない。今後、農水省などが感染ルートを調べるとともに、一緒に飼育された牛に感染牛がいないかを調べる。 これまでにBSEと確認された牛の多くは1996年2−4月生まれに集中しており、今回の牛も96年3月23日に生まれていた。専門家会議は「典型的なBSE」として、会議を開かずに電子メールで検査データを確認した。 24日に北海道旭川市の食肉衛生検査所で行った1次検査で疑陽性となり、国立感染症研究所と帯広畜産大で確認検査が行われた。(共同通信)
東南アジア原産の野菜「アマメシバ」を粉末などにした健康食品が原因で気管支炎が相次いだ問題で、国内で気管支炎となった9人のうち、症状が軽い1人以外は全員女性だったことが、厚生労働省研究班(納光弘・鹿児島大教授ら)の調査で27日までに分かった。 死亡者が出た台湾で報告された23の症例もすべて女性だった。研究班は「体重コントロールを目的に服用しているため女性の発症が多いと思われるが、性別による差も否定できない」とし、動物実験などでさらに解明を進める方針。 調査は昨年7月から今年にかけて、全国の医療機関1823施設に調査票を送付。アマメシバとの関連が疑われる健康障害の症例を集め、分析した。(共同通信)
明治乳業は29日、北海道の良質な生乳だけを原料とした「明治北海道の贅沢しぼりミルク」を発売する。搾ってからパックするまでの鮮度にこだわるため、生産地の旭川工場で製造。膜を利用した濃縮技術で水分やナトリウムを除去し、カルシウムやたんぱく質が普通牛乳より凝縮されて含まれているのが特徴。270円。(毎日新聞)
キリンビールは24日、グループ会社が生産・販売するヨーグルトや健康食品などに含まれる「KW乳酸菌」について、アトピー性皮膚炎の患者に摂取させる試験の結果、症状を改善させる効果が確認されたと発表した。キリンはマウスによる実験でこうした効果を確認していたが、人体での試験結果としては国内で初めてという。 試験は成人のボランティア42人に12週間、1日200ミリグラムのKW菌を摂取させ、摂取しない同数のグループと比べると、かゆみなどの症状が抑えられた。また、摂取したグループの症状を試験の前後で比べると、試験後は湿疹(しっしん)の程度などが軽くなった。(共同通信)
県生活衛生課は22日、唐津市の男性(61)がフグ肝などを食べ、意識不明の重体になっていると発表した。フグに含まれるテトロドトキシンによる食中毒とみている。 同課によると、男性は自宅でフグを調理。刺し身と肝のホイル焼きにして20日午後6時20分ごろ、近くの親類宅で親類と2人で食べた。直後に舌、口のしびれなどを訴えたという。 フグによる食中毒は04〜05年は県内では発生していなかった。(毎日新聞)
◇大腸菌減り、肉質も向上 ◇放置竹林解決も 竹を粉末化する機械を01年に開発した浜松市の丸ノコメーカー、丸大鉄工(大石誠一社長)は国内初となる竹の飼料添加物「孟宗(もうそう)ヨーグルト」の発売を始めた。県中小家畜試験場の鶏を使った実験では、加えた乳酸菌の整腸作用で鶏の大腸菌数が大きく減ったほか肉質も向上した。原料は国内産の竹のみを使うといい、放置竹林問題の解決にも効果が期待される。【稲生陽】 「食べっぷりが全然違う。これはいい」。森町を中心に生産されるブランド地鶏「駿河若シャモ」を育てる米山昭三さん(77)は、3月に竹のエサが発売されてすぐに使い始めた。駿河若シャモは、91年に同試験場が名古屋コーチンなどをかけ合せて開発した黒毛のブランド地鶏。ブロイラーの倍以上の日数をかけて飼育され、歯ごたえとうまみの多い味で知られる。 米山さんの養鶏場では約500羽を飼育しているが、警戒心が強い駿河若シャモはエサをつついては離すことを繰り返す。ところが竹のエサではエサ箱の前から離れず、米山さんは「エサとして茶葉やトウガラシなどいろいろ試しているが、これが一番食いつきがいい」と感心する。ただし、竹の成分はほとんどが植物繊維で与えすぎると鶏はやせてしまうため、レタスなどと一緒に与えている。 粉末にした竹は腐りやすいという欠点があったが、同試験場が粉末に乳酸菌などを加えて長期貯蔵できる技術を開発した。飼料添加物として通常のエサに混ぜて試験したところ、通常アルカリ性の鶏ふんが中和され、アンモニア臭が2分の1〜3分の1に薄まった。また、竹の微細構造が乳酸菌を腸の奥まで運ぶため、ヨーグルトのような整腸効果で腸内の大腸菌数が大きく減少。養鶏場で多く使われる抗生物質を減らすことも可能だ。さらに原因は不明だが肉の赤身部分が多くなり見た目も良くなるという。 竹の粉末化は全国の試験場などで20年以上前から試みられてきたが、衝撃による粉砕では針状の繊維が残ったり成分が変質してしまうなど、飼料や食品には使えなかった。同社は01年、粉砕でなく切削することで均一に粉末化する機械を名古屋大と共同開発し、植物繊維が多くヘルシーな竹入りうどんや竹入りパンなどを可能にした。 一方、原料の竹は、中国産の安いタケノコの流通などにより管理されなくなった竹林が増えている。繁殖力が強く横に根を伸ばすため、茶畑や果樹園への侵食や山を支えている他の木の根の養分を奪って地盤を弱くしてしまう。同社には中国など海外への進出を考える商社からの問い合わせも多いが、大石社長は海外進出はしないと断言する。「原料の竹が安く供給できる中国に持っていけば、国内の放置竹林の問題は解決しない。地元の竹を地産地消で結び付けたい」と理由を語る。(毎日新聞)
韓国産カキをめぐる産地偽装疑惑で、関東の水産物販売業者が農水省の調査に対し、昨年12月以降の宮城産カキの仕入れ先として、これまで明らかになっている宮城県石巻市の水産物販売業者のほか、石巻市などの2社を挙げていることが19日、分かった。ただ、両社は河北新報社の取材に対し、「関東の業者に宮城産カキを納入していない」と回答。業者の説明と矛盾が生じている。 調査は関東の業者の仕入れルートと仕入れ量がポイントの一つになっている。農水省はルートを特定するため、この業者と関連業者に繰り返し、任意で調査を行った。その中で業者は宮城産を3社から仕入れていると説明したとされる。 昨年12月以降の主な仕入れ先として、石巻市の水産物販売業者を挙げ、東京都の水産物仲買業者と石巻市のカキ仲買業者からも仕入れているなどと説明した。 石巻市の水産物販売業者は、同市のカキ仲買業者を通して宮城産を買い付け、パック詰めせずに関東の業者に転売していることが既に明らかになっている。仲買業者は取材に対し、「注文に応じて自社の買い付け証明書を添付して販売している」などと転売の事実を認めている。 一方、ほかの仕入れ先とされた2社のうち、石巻市の業者は取材に「昨年11月ごろまでは原料を転売したが、その後は取引をしていない。帳簿を見てもらえば分かる」と回答。都内の業者も「関東の業者に原料のままで広島産の加熱用カキを売ったことはあるが、宮城産を納入したことはない」などと答えた。 関東の業者は調査に対し、広島県の輸入業者から昨年秋以降、広島県の輸入業者から約100トンの韓国産カキを仕入れていると説明したとされる。ただ、販売量やパック詰め委託量などの裏付け書類に不備があるため、農水省は関東の業者の取引先にも調査対象を広げ、取引実態を調べている。(河北新報)
中国で古くから、不老長寿の精力剤などとして珍重されてきたキノコ「冬虫夏草」の一種で、希少な「ツクツクボウシタケ」の大量生産方法を、九州大の大賀祥治(おおが・しょうじ)助教授(キノコ学)らの研究グループが発見した。 今後、農家などに委託して大量に栽培、これを原料に健康食品などを開発し、今夏にも同大が支援するベンチャー企業で商品化したい考えだ。 キノコの菌糸が虫の体に寄生して生長する冬虫夏草は、宿主である虫の違いなどにより300―400種類あるという。その成分は、心肺機能の向上や抗ストレスなど、さまざまな効果があることが知られているが、生育環境が特殊なため、これまで大量生産はあまり成功していない。 研究グループは、製材所などで大量に出るスギの樹皮を粉末状に砕き、薬品を加えて液化。これを発泡させ、スポンジ状にした培地を考案した。(共同通信)
◇カロリーベースで40%、金額ベースで70% 牛丼屋チェーン「吉野家」のメニューから牛丼が消えて1年以上たつ。BSE(牛海綿状脳症)発生で米国産牛肉の輸入が止まったのが原因だが、「だったら国内産牛肉を使えばいい」というわけにもいかないらしい。吉野家によれば、ピーク時には全国で1日80万食売れたが、牛丼に使える牛肉の国内生産量をすべてかき集めてもそれを支えきれないという。 9日に農水相に答申された「食料・農業・農村基本計画」最終案では、食料の自給率を高めることが目標に掲げられた。 そこで自給率だが、算出方法には2通りある。まず「カロリーベース(供給熱量ベース)」と言われる方法。「口に入る食物によってどれだけのエネルギー(カロリー)を得ることができるか」を計算する。これによると、現在の自給率は「40%」となる。「えっ、それしかないの?」と感じる数字だ。先進国の中では最低だという。基本計画では、これを2015年度には45%に上げるという。 もう一つは「金額ベース」。生産金額からはじき出すこの方法では、自給率は「70%」。これだと「まあまあだな」と感じる人も多いだろう。基本計画での目標は76%だ。 計算方法によってどうしてこんなに差が出るのか。国内産が多数を占める食物として野菜や果物があるが、それらは値段は高いのにカロリーは少ない。つまり金額ベースなら数字を引き上げるが、カロリーベースではその逆に作用するわけだ。言い方を替えれば、国内産の食物は一般的に単価が高く、輸入しているものは単価が安いということにもなる。 いずれにしても、「現在の食料自給率は低すぎる」という認識は強い。 こうなった背景としては、(1)日本人の食生活がコメ中心からパンや肉食などに多様化(2)欧米の低コスト農産物に対し、日本は農業生き残り策として、付加価値をつけた野菜や果樹などへの生産転換を進めた−−などが挙げられる。これを後押ししたのが農産物の輸入自由化だ。 結局、食べ物という「命綱」を外国に握られていることを、国民がどう考えるかに、問題の行方はかかっている。【何?取材班】(毎日新聞)
県生活衛生課は17日、佐渡市相川鹿伏のAホテルで、食事をした42人が下痢やおう吐などの症状を訴え、9人が治療を受けたと発表した。患者の便からノロウイルスが検出され、同課はホテルでの食事が原因の食中毒とみている。 同課によると、12日に同ホテルで食事を取った225人のうち、県内や埼玉県などの男女42人が症状を訴えた。佐渡地域振興局健康福祉環境部は同ホテルを18〜20日までの3日間を営業停止処分とした。【奥山智己】(毎日新聞)
17日未明、八王子市下恩方町の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)八王子城跡トンネル内で工事をしていた作業員25人がおう吐や腹痛の症状を訴え、同市内などの病院に運ばれた。都によると、大半は軽症という。八王子保健所は集団食中毒とみて原因を調べている。 国土交通省相武国道事務所や東京消防庁によると、作業員55人が17日午前0〜2時の間に同じ弁当を食べたという。【銭場裕司】(毎日新聞)
政府は17日、米国産牛肉の早期輸入再開を目指すため、輸入再開の是非にかかわる食品安全委員会への諮問項目を絞り込み、審議期間の短縮を図る方針を固めた。 18日に来日するライス米国務長官に、こうした早期再開への努力を説明し、理解を求める。 日米政府は、米国が月齢が20か月以下と証明した若い牛を対象に輸入を再開することで基本合意しており、政府はこうした輸入再開条件が妥当かどうか、5月にも食品安全委に諮問する。 具体的には「特定危険部位が除去された、生後20か月以内の米国産牛肉がBSE(牛海綿状脳症)に感染している確率」という専門的な判断を求める。審議が難航しそうな問題は「政府間交渉で確認する事項」として諮問から除外する。(読売新聞)
ハンバーグの牛肉も付け合わせの野菜も、産地が分かります―。農水省は18日までに、レストランなどの外食産業で使われる食材の原産地を表示するガイドライン作りに乗り出すことを決めた。原産地表示は生鮮食品と加工食品の一部で義務付けられているが、外食はメニューが多く、容器に表示できないなどの理由で対象外だった。 すでに表示を始めている大手チェーン店がある一方、家族経営の小さな店では表示に伴う負担が大きく、農水省は3月中に業界関係者や有識者による検討会を設置。夏をめどにガイドラインを作り、表示方法や範囲を具体的に示したい考え。 表示の対象に想定しているのは、野菜サラダなど食材がそのままの形で残っているものから、グラタン、シチューなど複数の食材を調理したものまで多岐にわたる。(共同通信)
県生活衛生課は16日、田沢湖町玉川のA旅館で10〜14日までに、宿泊客や従業員58人がおう吐や下痢の症状を訴え、うち20人からノロウイルスが検出されたと発表した。1人が一時入院したが、ほかに重篤な患者はいない。大曲保健所は、同旅館で出された料理が原因の食中毒と断定。旅館の食堂部門に16日から7日間の営業停止処分を下した。 同課によると、旅館には9〜16日まで172人が宿泊。10日夜、発症者が確認されたが、11、12両日に多くの患者が発生した。原因食品は不明。県は、利用客が居住する30都道府県の当局に、検便調査の実施など2次感染防止の指導を呼びかけた。【小倉祥徳】(毎日新聞)
◇そうめん、卵豆腐…勉強会で新名物 ◇フグ名物で経済効果 狙え2匹目のドジョウ 遠州灘のハモを新しい名物にしようと、昨年から取り組みを始めた遠州灘フグ調理用加工協同組合などは15日、愛知万博をにらんだハモの新しいメニューの勉強会を浜松市舘山寺町のホテルで開いた。新名物として定着したトラフグについて、今年度は前年度比75%増の3万5000人の客を集め、4億円近い経済効果があったことが報告された。 フグの捕れない夏に旬を迎えるハモは、関西では高級食材として流通しており、骨切りをした湯引きなどで食べられる。遠州灘でも毎年4月ごろからアジなどに交じって揚がるが、これまでは関西方面に送られていた。同組合は昨年6〜9月に「遠州灘天然ハモ祭り」として湯引きや吸い物などのメニューを販売した。しかし、味がやや淡白なこともあり、県内での評判は今ひとつだったという。 そこで今年は愛知万博による集客をにらんで新メニューを考えようと早めの勉強会を企画。ハモのすり身で作ったそうめんや緑茶のタレをかけたハモ入り卵豆腐など独自メニューを持ち寄った。 一方、遠州灘のフグは中小企業庁の「JAPANブランド育成支援事業」にも採択され、前年を大きく超える集客があった。フグの皮を使ったサブレやモナカなどの加工製品も1000万円を超す売り上げがあり、関係者は季節の異なるフグとハモを組み合わせれば浜名湖観光の大きな武器になると期待している。【稲生陽】毎日新聞
県は14日、雄勝郡などのマッシュルーム生産農家8戸が農薬取締法で使用登録されていない農薬を使用していたと発表した。農家に出荷自粛を指導するとともに、出荷先の食品加工会社工場を立ち入り検査した。農薬には毒性はなく、安全性に問題はないという。 県水田総合利用課によると、適用外で使用していたのは「兼商デミリン水和剤」と「三共デミリン水和剤」。これらは野菜・果実など21品目の害虫防除剤として使用登録されているが、マッシュルームには登録されていない。農家は、マッシュルームの種菌を植え付ける前の段階で培地に散布。今年1〜3月に計7600キロが出荷された。 食品加工会社の社員が農家に農薬を販売した際、(1)同法の登録有無を確認しなかった(2)植え付け前なら培地への農薬使用は規制対象外だと誤認した――ことが原因という。同社が残留農薬検査を専門機関に依頼したところ、マッシュルームから農薬は検出されなかったという。【野口武則】(毎日新聞)
安全性や健康面などから「食」の在り方が問われている中、100%近くの人が食への意識を深めるための教育「食育」が必要だと考えていることが15日、共同通信がインターネットで実施したアンケートで分かった。 生産者の高齢化が進む国内農業は食料自給率の向上も求められており、食に関する総合的な教育が必要とされていることが裏付けられた。 食育の必要性について聞いたところ、47・9%が「とてもそう思う」、51・6%が「思う」と回答、肯定的に考えている人は99・5%に達した。 食育を始める年代では「幼児から」が60・2%でトップ。「小学生から」が25・0%、「年代層を問わずあらゆる機会をとらえて」としたのが12・6%だった。(共同通信)
ナノテクノロジー(超微細技術)でつくられたナノカプセルにウコン抽出エキスなどの有効成分を封入した健康食品を、産業技術総合研究所と沖縄発酵化学が共同開発した。これまでの健康食品の半分から6分の1以下の量で同じ効果が得られるといい、4月以降に全国発売する。 食品へのナノカプセルの応用は初めて。16〜18日に東京ビッグサイト(東京・有明)で開かれる「健康博覧会」にも出展される。(時事通信)
◇長期避難者に配慮 県は14日、南海地震など災害発生時の被災者へ温かな食事を提供できるよう、高齢者への配食サービスに取り組む業者を含む六つの企業・業界組合と、生活必需物資などの調達協定を交わした。県はこれまでにも災害時の食糧確保を狙いに、複数の企業やコンビニチェーンと協定を結んできたが、長期の避難生活では、温かい食べ物を求める要望が想定されるため、遠隔地への輸送ノウハウを持つ企業と初めて協定を結んだ。【植松晃一】 協定を結んだのは、徳島パールライス▽県食糧卸協同組合▽県漬物加工販売協同組合▽徳島塩元売▽仕出し弁当製造などを手がける「ふくなが」(徳島市北沖洲3)▽配食サービスや病院食を業務とする「いこい」(同)−−の6企業・組合。県食糧卸協同組合の遠藤功理事長が飯泉嘉門知事と協定書を交換した。 地震などの災害時に住民が公共施設などへ避難した場合の食事をめぐっては、初期段階に「量の確保」が優先的に求められるのに対し、避難長期化に伴い、「質の確保」へ重点が移る。避難所へは、弁当やおにぎり、サンドイッチなどが持ち込まれるが、被災者に届く時点では冷たいうえ、類似メニューが続くと、食欲が減退し、体力の低下につながる例もある。 これに対し、「ふくなが」は1日1万食の生産能力があるほか、高齢者への配食サービスや病院食製造を行っている「いこい」は、温蔵冷蔵車を2台(今月末にさらに1台増)所有し、食事を温かい状態で被災者へ届けることが可能なうえ、被災した病院などで食事面の配慮が必要な入院患者の食事にも対応できる。 「ふくなが」の福永信子社長らは「新潟県中越地震でも、湯気の上がる豚汁が被災者に喜ばれたと聞く。災害時に温かい食べ物を届けられるよう頑張りたい」と話した。 県南海地震対策課は今後、県内各地域の業者にも協力を呼びかけていく方針。(毎日新聞)
韓国産カキをめぐる産地偽装疑惑で、農水省の調査対象になっている関東の水産物販売業者が昨年秋以降、広島県の輸入業者を通し、少なくとも約100トンの韓国産を仕入れていることが12日、関係者の話で分かった。農水省もこれまでの調査で、取引量について業者から説明を受けているとみられる。同省は関係自治体とも連携し、仕入れ量と販売量の裏付けを進めている。 関係者によると、関東の業者が取引している広島県の輸入業者が昨年10月以降、韓国から輸入した生ガキは約450トンに上り、輸入総量の4割近くを占める。関東の業者は以前から大口の取引先の一つとされ、このうちの相当量を仕入れたとみられる。 業者がカキを納入しているスーパーの関係者によると、昨年10―12月の納入実績は、宮城産が約7トンだったのに対し、韓国産は約400キロ足らずだった。 宮城産の品ぞろえは生食用だけでも数種類あるが、韓国産は加熱用しかない。関係者は「韓国産に対する消費者の評価は低く、韓国産はあまり売れない。韓国産として売られた分は業者の販売量の1割にも満たないのではないか」と語り、韓国産が宮城産に偽装された疑いを指摘する。 業者は仕入れた生ガキのパック詰めを、関東の水産物加工業者に委託。首都圏や東北のスーパーなどに宮城産と広島産のほか、韓国産を納入している。 しかし、これまでの調査の中で、具体的なパック詰めの委託量を示す書類などが残されていないことが分かり、調査担当者は「取引実態に不透明な部分がある」と指摘、業者は書類の不備について「全面的に見直す」などと話しているという。 農水省は業者の販売先は首都圏のスーパーなど10カ所を超えるとみて、順次販売先に協力を求め、産地別の納入実績を詳しく調べる方針だ。(河北新報)
A市立病院で下痢や腹痛の症状を訴える入院患者が相次いだ問題で、県生活衛生課は11日、病院給食から検出された食中毒菌「ウエルシュ菌」による食中毒と断定、同日の病院給食施設を使用停止処分にした。同施設は8日から使用を自粛している。 同課によると、発症者は病院給食が出された入院患者262人のうち、25歳〜103歳の男女84人。7日の朝食のほうれん草の煮浸しからウエルシュ菌が検出された。症状は軽く、下痢が続いている患者1人を除き全員回復しているという。 ウエルシュ菌は加熱して調理するカレーやシチュー、煮物などを温かいまま作り置くと繁殖、毒素を出すとされる。同病院は6日午後、ほうれん草の煮浸しを調理、作り置きしていた。このため同課は、病院に対し調理工程やメニューの見直しを指導した。【広瀬登】(毎日新聞)
◇もろみ成分濃縮、粉末に 人吉市下林町の焼酎メーカー「大和一酒造元」(下田猛社長)はこのほど、焼酎粕(かす)を再利用した新しい調味料「味付もろみっ娘(こ)」(50グラム、840円)を開発した。焼酎粕は栄養度が高い上、がんの抑制効果もあると言われ、健康食品として今月中にも全国の百貨店などで発売する。 焼酎業界ではこれまで、焼酎粕の大半を海洋投棄してきたが、ロンドン条約により07年にも廃棄物の海洋投棄が原則全面禁止されることから、焼酎粕の処理方法やリサイクルが課題となっている。 そこで、同社は焼酎粕に含まれる栄養成分に注目。昨年夏、約2200万円をかけて、ドラム式乾燥機や粉砕機などの機械設備を導入した。試行錯誤の結果、焼酎製造の際に出る廃液を完全に乾燥させてもろみ成分を濃縮し、粉末状にすることに成功した。 粉末はクエン酸やアミノ酸を含有し、弱い酸味がある。これに塩とコショウをブレンドし、肉料理などに合う調味料となった。「レギュラータイプ」「減塩タイプ」の2種類を売り出し、将来的には、にんにく風味など種類を増やしていきたい考え。 下田社長(66)は「健康志向の家庭にぴったりの調味料。商品が受け入れられ、ひいては焼酎業界全体に役立てば」と期待を込める。直接の注文にも応じる。問い合わせは同社(0966・22・2610)まで。【阿部周一】(毎日新聞)
石川県は11日、同県輪島市の朝市で今月1日に販売されたふぐの卵巣のぬか漬けを食べた千葉県の40歳代の男性が、身体のしびれやふるえなど食中毒症状を訴えたと発表した。残っていたぬか漬けから国の通知を超えるふぐ毒が検出されたことから、県は昨年12月1日以降に販売された同製品の回収を命令した。(毎日新聞)
「原木で栽培したシイタケの良さを知ってほしい」と、県内農家などでつくる「国産原木しいたけ生産者の会」(22人)が、生シイタケに栽培方法の表示を義務付けるよう求め署名運動を展開している。昨年12月から始め、2月末には約6000人が協力した。9日に月ケ瀬村で役員会を開き、署名集計と今後の運動の進め方を協議する。 吉野町吉野山で栽培する井上順一代表(54)によると、クヌギやコナラなどの木に菌を植える原木栽培▽おがくず、米ぬか、栄養剤などを固めて栽培する菌床栽培――がある。会は01年に発足し、会員は県内外にいる。無農薬、無添加栽培を申し合わせ、井上代表は「原木シイタケは歯ごたえが良く、安全で、シイタケが本来持っている健康増進効果が高い」と強調する。 現在、乾燥シイタケにはJAS(日本農林規格)で品名、産地に加え栽培方法の表示義務があるが、生シイタケは栽培方法は自由。そのままだと「専門家でも見分けが難しいものがある」と言い、3年前のアンケートでは、栽培方法の違いを半分以上の人が知らなかった。 要望書は農林水産大臣に提出する予定。【栗栖健】(毎日新聞)
◇うどん、市民に好評 津市の新しい特産品として「モチ小麦」を使った製品づくりの研究が進められている。先月27日市内で行われた「まん中広場元気まつり」では、うどん店の協力でモチ小麦を使ったうどん「つぅどん」が登場。1杯200円で販売され、用意した100食が約1時間で売り切れた。市では「反応も良かった。モチ小麦をPRしていきたい」と話している。【村社拓信】 「モチ小麦」は、農林水産省が外国産の小麦に対抗するため、モチのような粘り気を出すよう小麦の交配を重ね、96年に開発した。しかし、商品化が難しく、全国的には浸透していないという。特徴は粘りのほか、調理したときに冷めても固くなりにくく、日持ちがして、味も落ちにくいという。 津市が特産品として検討を始めたのは、02年、三重短大教授だった藤田修三さんからの働きかけからだった。モチ小麦を研究していた藤田さんは「目玉になる特産品を作れないか」との考えから市に紹介した。 03年には藤田さんから引き継いだ谷口水穂・三重短大教授や市、関係者で「モチ小麦特産品研究グループ」を結成。研究を続けてきた。津市は「あけぼのもち」という品種を採用。これまで市の農林水産まつりや一身田地区の寺内町まつりで、モチ小麦を使ったパンや和菓子などを作ってきた。 先月27日の「まん中広場元気まつり」では、津市大門の「弁慶うどん」の協力で、初めて「つぅどん」を市民に披露。物珍しさもあって「つぅどん」を求める人は後を絶たなかった。100食はあっという間に完売。販売の手伝いをした三重短大の学生らが食べ終わった人にアンケートをとったところ、54人のうち53人が「味や食感がよい」「再び食べたい」と回答した。 モチ小麦の商品化にあたり、最も難しいのは他の粉との配合割合。モチ小麦だけを使うと、調理したときにふくらみすぎて、破裂してしまう。これまでの試作から、全体の3〜5割の分量でモチ小麦の粉を使うと、独特のモッチリとした食感が味わえるという。 現在、市内の畑約180アールで試験栽培されている。昨年11月に種をまいて以降、温暖で雨が少なく、モチ小麦にとって良い天候が続いた。市農林水産課では「今年5月の収穫時期には豊作を期待している。しっかりPRしていきたい」と、意気込んでいる。〔三重版/毎日新聞〕
◇定番以外の新感覚、組み合わせが人気 ◇すいか、かぼちゃ、ピーマン、トマト…有名パティシエも和の素材で専門店 コンフィチュールって知ってますか? フランス語でジャムのこと。最近はイチゴやブルーベリーといった定番以外の種類も増え、素材の味を際立たせた新感覚ジャムが人気を集めている。こだわり志向の専門店も登場し、その世界は広がっている。【山田道子】 ★マスタード入りも おしゃれな東京・銀座の一角。白が基調の華やかな店内に足を踏み入れると、化粧品か香水のようにずらりと並んでいるのはジャム。“シートル、フレーズ”(秋すいか、いちご)。“バナーヌ、ポティロン、ミルティーユ”(バナナ、かぼちゃ、ブルーベリー)……。どんな味か、想像もつかない組み合わせが多い。 昨年10月に開店した「コンフィチュール エ プロヴァンス」。その名の通り、仏プロバンス地方に工房を持ち、現地の果物や野菜でジャムを作る。ピーマンや青トマト、コリアンダーやコショウなども使い、これまで約100種類を開発した。社長の福田恵美さんは「砂糖の代わりに果汁で煮込むので、味が強いのです。酸味や苦みといった素材の特徴もよく出ます」と話す。1ビン1500〜2000円だが、さすが銀座。コンフィチュールに詳しい客がたくさん訪れるという。 百貨店「プランタン銀座」6階に昨年9月オープンした「サンクゼール・ワイナリー」も、50種類を扱う。砂糖やぶどう果汁だけでなく、はちみつで煮込んだジャムも。地下の食品売り場には、ハムなどにつけるマスタード入りの「モスタルダ」まであり、全館で200種類がそろう。「お客様の中心である20〜30代の働く女性のし好は『狭く深く』。ワインや焼酎、チョコレートに表れたその傾向が、ジャムにも及んだのでは」と同店の広報担当者は見ている。 有名パティシエ(菓子職人)の自家製ジャム販売も増えており、フランス菓子屋「モンサンクレール」の辻口博啓(つじぐちひろのぶ)さんも近く、東京都世田谷区の駒沢公園近くにコンフィチュールの専門店を開く。「日本から世界へ」を掲げるだけに、和の素材を使ったものを提案する。 ★ルーツの味 このブームを巻き起こしたのはフランスのパティシエール、クリスティーヌ・フェルベールさんと言われる。果物の名産地アルザス地方に生まれた彼女が作るジャムは、「煮詰めて甘いもの」という常識をくつがえした。長期保存に耐え、とろみを出すために高糖度は維持しながらも、時間と手間をかけて銅鍋で煮詰め、果物本来の味を引き出す。有名料理人らが注目し、メディアも取り上げたことでその名が広まった。 そのフェルベールさんのコンフィチュールを昨年1月から通信販売しているのが「アマノ」(大阪市)だ。23種類を取り扱い、1ビン220グラムが1500円だが、「入荷する後から売れてしまいます。彼女のジャムは今、世界中で人気。パリのデパートでも品薄状態だそうです」と担当者。特徴を一言で表現すると「フレッシュ・アンド・フルーティー」。旬の果物のおいしさが凝縮されているという。早速、食べてみたのが“アルザスの森のイチゴのジャム”。甘さはきっちりあるが、酸味もある野趣あふれたイチゴの味と香りが口いっぱいに広がる。果物本来の味を教えられた感じだ。 ★食卓を豊かに 大手メーカーも負けていない。キユーピーは2月下旬、低糖度の「アヲハタ55ジャムシリーズ」を17年ぶりにリニューアルした。製造工程で水分と共に蒸発していた果物の香りを製品に戻す新製法を開発、ユニバーサルデザインの軽量ビンに詰めた。「日本人は特に、果物そのもののフレッシュさを求める傾向が強いようです」(広報) ヨーロッパでは旧石器時代から食べられていたという。体への効用を考えるのは現代人の悪い癖かもしれないが、「ジャム」(農山漁村文化協会)の著者で、梅やみかんなど地元の果物を使ったジャム作りに取り組む神奈川県農業振興課の小清水正美さんは語る。「ジャムの中のペクチンは食物繊維ですし、ベリー系の果物に含まれるアントシアニンには疲れ目予防効果があります。さらに、甘さはエネルギー源となりますが、ただ甘いだけでなく香りや色も楽しめる。何より、ジャムは食卓の雰囲気をよくしてくれるし好品と考えるのがいいのではないでしょうか。日本での本格的な歴史は、戦後にパン食が広がってからです。ようやく多様化してきたジャムを楽しむことで、豊かな気持ちになれればいいと思います」 ◇こんな楽しみ方はいかが?−−料理研究家・中島有香さん ただパンやヨーグルトと一緒に食べるだけではおもしろくない。そこで、料理研究家の中島有香(ゆか)さん(新潟市)に次のような楽しみ方を教えてもらった。 フランスにいたとき、私が大好きだった食べ方は、バゲットによく熟したブルーチーズをたっぷり塗り、そこにイチゴのジャムをつけたもの。チーズのしょっぱさとジャムの甘さが口の中で溶け合って、辛口の白ワインにもぴったりです。 料理では、例えば「オレンジマーマレード」と豚肉はよく合います。豚肩ロースをスライスし、ごま油でソテー。そこに豆板醤(とうばんじゃん)、しょうゆ、そしてマーマレードを加えます。甘辛い味わいで、ご飯が進む一品です。 子羊などちょっとクセのある肉には「ブルーベリージャム」。子羊の焼き汁に、にんにくを利かせ、ブルーベリージャムと塩で味付けします。 鶏レバーを焼いたものに「いちじくのジャム」を合わせてみたら、レバーの脂とジャムのほどよい甘さがとてもよく合い、まるでフォアグラ(?)のように豪華な味わいになりました。塩とコショウを利かせるのがポイントです。このように、砂糖とは違うおいしい甘みを付けてくれる“調味料”として使ってみたらいかがでしょうか。 ユズや洋ナシなどの香りの高いジャムは、ハーブティーに入れたり、そのままお湯を注いで飲んでもおいしいですね。(毎日新聞)
厚生労働省は8日、イタリア産食肉製品「ナポリサラミ」から下痢などを起こす病原菌「リステリア」が、米国産りんご果汁からカビ毒「パツリン」がそれぞれ検出されたとして、各輸入業者に食品衛生法に基づく検査命令を出した。 りんご果汁は原料用で全量が保管され、流通していない。ナポリサラミは同じ貨物で輸入された一部が既に消費されているが、厚労省は「食べても直ちに健康に影響が出るとは考えにくい」とみている。(読売新聞)
農林水産省が7日発表した食品小売価格調査(2月28日〜3月4日)によると、鶏卵1パック(Mサイズ10個入り)は前週比0.4%(1円)高の226円と6週連続で値上がりした。今年の最安値だった1月17〜21日に比べると18.9%(36円)高く、最高227円まで高騰した昨年末とほぼ並んだ。今年に入り、生産現場で老鶏を若鶏に切り替える作業が一斉に行われたため、生産量が一時的に低下しているのが原因。ただ、卸値は最近になって安定してきており、農水省は「今がピークで、安値に転じるのも近い」(消費安全局)とみている。【望月靖祥】(毎日新聞)
世界保健機関(WHO)と食糧農業機関(FAO)の合同専門委員会は、ポテトチップスやフライドポテトなど高温で調理された食品に含まれる化学物質アクリルアミドについて、「健康に有害な恐れがあるかもしれず、食品含有量を低減すべきだ」との勧告を出した。 加盟各国の食品安全を担当する部局に対して、アクリルアミド含有量を減らす技術を食品業界が導入することを促すよう求めている。 アクリルアミドは、地下工事の土壌凝固剤などに広く使用される化学物質で、動物実験で発がん性が指摘されていた。ところが、2002年のスウェーデンの研究によって、炭水化物の多いイモ類などを120度以上で焼いたり、揚げたりした加工食品にも含まれていることが新たに判明した。 厚生労働省も同年に国内製品での含有を確認しており、過度の摂取をしないように呼びかけるとともに、詳細なデータ収集作業を進めている。(読売新聞)
◇牧場や処理施設 農産物や樹木に被害を与えているエゾシカの有効活用の方策を探ろうと、世界最大のシカ肉生産国、ニュージーランドを視察したエゾシカ協会や道などの調査団が4日、概要報告をまとめた。調査団は「品質や安全性を確保し、シカ肉を新たな産業につなげたい」と期待している。道は、来年度予算で971万円を計上し、活用策を探る。 調査団は、2月13〜20日、ニュージーランドの牧場や食肉処理施設などを視察した。ニュージーランドには19世紀、スコットランドからアカシカが持ち込まれた。増え過ぎのため1950年代に年間4万〜6万頭が駆除され、60年代に欧州で食肉としての需要が高まり養鹿が本格化した。現在、豚の37万頭を上回る百数十万頭が飼育され、25万頭の野生シカが生息している。 北海道では野生のエゾシカが大半を占めるため、調査団は「野生シカの商品化システム」(道自然環境課)に注目した。ニュージーランドでは、資格を持つハンターが、肉質を保てるよう捕獲場所で内臓や血を摘出する一次処理をして、荷札に捕獲場所と処理方法を記す方式を採っている。日本では食品衛生法で食肉処理場での処理が義務付けられており、捕獲場所ではなく処理場まで運ばなければならない。 道は今後、学識経験者らでつくる委員会を設置、捕獲場所に持ち込むことのできる処理施設や捕獲から流通までの体制を検討する。【田中泰義】(毎日新聞)
東京都中央卸売市場で1月に扱ったカキが量、額ともに前年に比べ約25%減っていることが5日、分かった。市場関係者は「カキが昨年末から流行したノロウイルスによる食中毒の原因の一つと指摘され、消費者が過敏に反応したため」と話している。 同卸売市場によると、昨年1月には約400トンのカキが扱われたが、ことしは約300トン。金額も約1億7000万円から約1億3000万円と、それぞれ25%前後減った。 昨年12月に広島県福山市の高齢者施設でノロウイルスの集団感染が発生し、7人が死亡した。ほかにも年末から全国でノロウイルスが原因とみられる集団感染や食中毒が相次いだ。(共同通信)
マルハグループ本社は「骨までおいしい魚」の、海外生産を拡大する。 04年末から中国の関連会社である永聯食品廠(広東省饒平県)で生産を開始したが、早ければ05年度中にも同じ中国の舟山興業(浙江省舟山市)か、タイの子会社、キングフィッシャーホールディングス(バンコク市)で生産を始める。 これにより、04年度見込みで5億円の売上高を05年度に30億円、07年度には100億円まで引き上げる。 05年度からの3カ年で、舟山興業とキングフィッシャーにそれぞれ20億円を投資し、水産加工品の生産能力を引き上げる。 「骨までおいしい魚」の生産開始もその一環。 現在、国内では宮島醤油(佐賀県唐津市)に生産を委託しており、年産能力300トン。 主に市販用の商品を生産している。 一方、中国では同1000トンで業務用が中心。(産業ニュース)
県健康政策課は1日、西彼杵郡内の中学校と高校で中1〜高3の計88人が感染性胃腸炎とみられる症状を訴えたと発表した。入院者はなく、全員が回復に向かっており、感染拡大もないという。 同課によると、生徒たちは2月17〜28日、おう吐や下痢、発熱の症状を訴え、65人が受診。西彼保健所が生徒3人の便からノロウイルスを検出した。食中毒の可能性がないことから、ノロウイルスに感染した生徒からの2次感染とみられる。(毎日新聞)
◇工夫あふれた献立 小学生のとき、何よりも待ち遠しかった給食の時間。フルーツサラダに肉じゃが、タコとキュウリの酢の物……。この給食、どこでどうやって作っているのだろう。今どきの小学生は何を食べているのだろう。確かめに鹿児島市立中央学校給食センターを訪れた。 鹿児島市内では全市立小中学校に給食がある。116校のうち、センターから配送される学校が54校、自前で調理しているのが62校。六つあるセンターで最大の中央学校給食センター(麓吉雄所長)では、25校・約1万5000食分を受け持つ。1日に使う食材は野菜1・8〜2トン、肉200〜250キロにもなる。 体育館ほどの調理場では、大きな釜が並び、もうもうと湯気が立ち上る。調理人が巨大シャベルのような器具を駆使して釜の中をかき回す。「男っぽいですね」。思わず言うと、案内してくれた職員が教えてくれた。「そうなんです。釜を受け持つのは全員男性。男性の手でないと、かきまぜられません」。午前11時までには調理が完了。調理人がエプロンを外し、子供たちの元へ配送車を走らせる。 例えば22日の献立は、ご飯▽鶏飯の汁▽鶏飯の具▽山川漬け▽イチゴのクレープケーキ▽味付けノリ。卒業して給食を食べられなくなる中学3年生などにリクエストを募った。1月には伊・仏・中・韓・インドネシアの料理や、地産地消を実践した「鹿児島をまるごと味わう学校給食」もある。 中学生で1食246円、830キロカロリーが目安。献立は3〜4回の検討会を経て、3カ月前に決定する。子供たちがなるべく残さないよう、栄養士の工夫があふれる。やっぱり給食が大好きだったという栄養士の宮崎律子主査が話す。「私が嫌いだったトマトを好きになったように、家で食べたことのないヒジキを味わったように、給食を通して子供たちの食が広がればいいですね」。そうそう、センター職員の昼食も給食なんですよ。【高橋咲子】毎日新聞
◇茨城「食べて駆除を」−−霞ケ浦で被害 ◇岐阜「悪者扱い困る」−−町おこしに利用 「食べて駆除を」「名物料理に悪いレッテルは困る」−−。北米原産の「アメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)」が環境省の特定外来生物指定リストに入ったことに対し、茨城、岐阜県内の漁業関係者らの間で、賛否を巡る論争が巻き起こっている。県庁食堂のメニューに登場した茨城県では、霞ケ浦の漁業者が指定に賛成。一方、名物食材として町おこしに利用する岐阜県飛騨市では、漁業者が指定反対の意見書を同省に送った。脂が乗った白身魚は「害魚」か「名産」か。 茨城県では、ニホンナマズの代用目的で71年に輸入されたアメリカナマズが霞ケ浦で繁殖。在来種のテナガエビやハゼ類を食い荒らすため、漁協などが駆除に乗り出したが、被害は減らない。地元漁業者は少しでも収入につなげようと切り身の販売を開始。“食べる駆除”に賛同した県が納入し、県庁食堂の「天丼」の具材に使い始めた。程よく脂が乗った白身の評判は上々という。 その霞ケ浦産の稚魚を82年に取り寄せて養殖し、名物料理にしたのが岐阜県飛騨市河合町。刺し身やかば焼きが好評で、「飛騨名物河ふぐ料理」として定着している。 6月施行予定の特定外来生物被害防止法で特定外来生物に指定されると、生息地からの移動などが禁止される。河合漁業生産組合や飛騨市は「リスト入りはイメージが悪い」と、指定除外を求める意見書を同省などに送った。一方、霞ケ浦漁業組合連合会は「害魚であることに変わりはなく、指定は喜ばしい」と話す。 環境省は指定生物のリストを公表し、2日まで国民からの意見を公募している。同省は「生業に利用されている生物は、外部に逃げ出さない環境が整備されていることを条件に、飼育などが認められることになるのではないか」との見通しを示している。【高野聡】毎日新聞
牛海綿状脳症(BSE)の全頭検査は「世界の非常識」とする先月25日の島村宜伸農相の発言に対して、消費者団体、生産者団体がともに反発している。民主党は、衆院の農林水産委員会でこの問題を取り上げる方針を固めており、国会でも論争となりそうだ。 農相は1日の閣議後の記者会見で「非常識という言葉が角が立つなら、その言葉は納めてもいい」としながらも「諸外国において全頭検査は実施されていないのが実情」と述べ、基本認識に変わりがないことを強調した。 農相としては、米国産牛肉の早期解禁を求める米国や外食産業と、BSE対策の見直しを審議している食品安全委の板挟みになっているという思いがある。「いつになったら結論が出るのか。ちょっとつらい立場にいる」と心情を説明した。(共同通信)
カキに含まれる特定の脂肪酸の割合が、宮城産と韓国産とで大きく異なることが28日までに、宮城県水産研究開発センター(石巻市)の試験研究で明らかになった。分析にかかる時間は約5時間と短く、費用もDNA鑑定に比べ十分の一程度(数百円)で済む。カキの産地偽装を見破る簡単な識別法として注目を集めそうだ。 同センターは2002年10月から04年11月にかけて、宮城県内で採取されたカキと業者から購入した韓国産カキについて、検出された二十数種類の脂肪酸の重量比を分析。毎回、6―16種類の脂肪酸の割合が宮城産と韓国産で異なることを突き止めた。 特にリノール酸とリノレン酸は毎回、宮城産が高い値を示した。どちらもカキの体内では合成されない。生息海域のプランクトン量の違いが反映されたものとみられる。オクタデカテトラエン酸も宮城県産の方が高い場合が多かった。 水槽実験では宮城産と韓国産に同じ飼料を与えても、それぞれの脂肪酸組成は1カ月程度では大きな変化はみられなかった。同センターは「カキの脂肪酸組成は比較的安定しており、産地判別の指標として有効」(環境養殖部)という。 カキの産地識別法に向けた研究は、韓国産カキの宮城産への偽装が発覚したことを受け、再発防止を目的に各研究機関で02年度に始まった。 独立行政法人水産総合研究センター東北区水産研究所(塩釜市)が1月、採取された海域によってカキのDNAに特徴があることを突き止めたほか、水産総合研究センター(横浜市)が03年夏、薫製などに加工されたカキでも種類を判別できるDNA分析技術を開発している。 宮城県漁連の木村稔会長は「韓国産カキによる産地偽装に悩まされてきたが、今回の研究は短時間で判別できることから問題解決の糸口になる。ぜひ全国展開してほしい」と期待を寄せている。(河北新報)