健康志向の高まりを背景に「カスピ海ヨーグルト」が人気を呼んでいる。家森幸男・京都大学名誉教授が長寿の村で知られるコーカサス地方から持ち帰ったのが発端となったが、健康や美容に効果があるという口コミでブームになった。 その健康効果について、食品メーカー「フジッコ」(本社・神戸市)の戸田登志也・技術開発部次長が家森教授や静岡県立大学と行った共同研究で、整腸効果やストレスによる肌荒れなど肌の機能障害予防効果があることが初めて科学的に確認され、今年9月の日本食品科学工学会で発表された。 整腸効果に関する検証試験は、健康な高齢者70人を対象に実施。その結果、カスピ海ヨーグルトを摂取することによって、排便の量や回数が増え、すっきりした“快便”になることが分かった。また腸内細菌の“善玉菌”の割合も増加した。同時に感染に対する抵抗力やアレルギー抑制にかかわる免疫機能の向上も見られた。 一方、静岡県立大学薬学部・石田均司講師との共同研究では、過密環境ストレスを与えたマウスにカスピ海ヨーグルトの成分を混ぜた餌料を食べさせたところ、ストレスによる皮膚の血行とバリアー機能の低下に対して高い予防効果が認められた。 カスピ海ヨーグルトの健康効果に科学的根拠があることが確認されたことで、健康食品としての人気は一段と高まりそうだが、この実験はあくまで「クレモリス菌FC株」を含む純正種菌のカスピ海ヨーグルトを使ったものである点に留意する必要がある。純正種菌はNPO法人「食の安全と健康ネットワーク」(神戸市)から頒布されている。毎日新聞
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【ジュネーブ30日時事】スイス東部アッペンツェルで開かれた「山のチーズオリンピック」で30日、北海道十勝地方の共働学舎新得農場(新得町)が出品した白カビタイプのチーズ「さくら」が、「フレーバー(風味)ソフト」部門で金メダルを受賞した。 同オリンピックは一昨年のイタリア、昨年のフランスに続く3回目の開催。山間地で作られたチーズの味や風味を競うもので、今回は16部門に約460点が出品された。「さくら」は昨年の大会でも別の部門で銀メダルを受賞している。(時事通信)
「水俣病関西訴訟」で最高裁は国や熊本県が工場の排水規制を怠り、被害を拡大したと断罪した。ただし、規制可能だった時期は1959年12月末以降とし、それ以前に海域から転居して水俣病になった原告は国の賠償の対象外とした。 だが、仮定の話で考えてみよう。“最高裁が規制可能とする以前の57年までに、琵琶湖で魚を食べた54人が手足が震えるなどの水俣病になって、うち17人が死亡した。行政は規制せず放置し、その後に魚を食べた家族や親類、友人らも次々に水俣病になったら”−−あなたは行政の責任をなしとするだろうか。舞台を琵琶湖としたのは架空だが、水俣湾周辺と置き換えれば、現実の話だった。 実際、56年には水俣湾産の魚介類の摂取による一種の中毒症という認識があり、57年1月には現実に「水俣病54人、うち17人死亡」と判明していた。行政は食品衛生法上、食中毒事件としてとりあえず魚(原因食品)の漁や摂食を止めることができたはずだ。 水俣病では後に、魚に蓄積した有機水銀が中毒の原因(病因物質)と分かるが、その特定は規制に必須ではない。 水俣病第三次訴訟一陣の熊本地裁判決(87年3月)も「57年9月に熊本県が食品衛生法を適用して漁獲規制をする準備をしたのに、厚生省の意見をいれて、適用を見送っており、責任は重大」と責任を認めた。この点で最高裁判決は行政責任に甘かったとの見方も強い。 水俣病は公害病だ。しかし、「食の安全」の問題でもあり、行政の重大な責任が指摘されたことを記憶にとどめなければ、大事件は繰り返されるだろう。(社会部)毎日新聞
来月末までに対策要求 全国農業協同組合連合会(全農)の子会社「組合貿易」が販売した輸入黒豚が鹿屋市の「大隅産直センター」により鹿児島産に偽装されていた問題で、農林水産省は29日、全農の萬(よろず)靖義専務を呼び、農協法に基づく業務改善命令を伝えた。11月30日までに最初の改善計画の提出を求めている。 命令は、役職員の厳正処分を含む責任所在の明確化や改善計画の策定など3項目。具体的には(1)グループの経営理念の明確化(2)第三者委員会の機能強化などによる法令等順守(コンプライアンス)意識の醸成(3)子会社の事業内容点検など管理態勢の強化−を要求。 改善策を消費者や会員に説明することや11月30日の第1回報告以降も四半期に1回、進ちょく状況の報告を義務付けた。 命令伝達を受け、全農は「厳粛に受け止め、指示された法令等順守や子会社管理態勢の確立へ向け、一層の信頼回復に取り組む」とのコメントを発表した。 農水省は22日、偽装問題に関する独自調査の結果を公表。組合貿易が偽装に直接関与した事実は確認されなかったものの、社内規則に反して国産品と競合する外国産豚肉の輸入・販売取引を続けた組合貿易への全農の監督不行き届きや農水省に対する報告義務の不履行を問題視していた。 全農は、鶏肉や茶、米などで子会社による産地偽装が相次いでおり、2001年4月以降、今回で6回目の業務改善命令を受けたことになる。
県は29日、土浦市神立中央1の「焼鳥 鳥しん」で22日に食事をした10人が食中毒を起こした、と発表した。10人の症状は快方に向かっているが、土浦保健所は同店を31日まで営業停止処分とした。 県によると、10人は24日、腹痛、下痢、発熱の症状を起こし、うち1人が26日に病院で受診したため食中毒が判明した。同店は27日から営業を自粛している。【高野聡】毎日新聞
生駒市辻町の市立ひがし保育園で平成13年7月下旬に発生した病原性大腸菌O157の集団感染で死亡した男児の遺族らが、男児を治療した県立三室病院を運営する県と保育園を管理する生駒市を相手に、約4900万円の損害賠償を求めた訴訟の第8回口頭弁論が28日、奈良地裁(東畑良雄裁判長)であり、調査結果報告書を作成した県郡山保健所の北野博子所長が証言した。 北野所長は、五歳児クラスの園児16人が感染した発症形態などから、排便後の手洗いが不十分なまま感染者がタオルを使用し、菌が付着したタオルの供用を介して感染が拡大した可能性が高いとする疫学的な見方をあらためて示し、「菌が付着したタオルで手をふいた園児のつめかみや指しゃぶり、おやつで出されたオレンジを手づかみで食べたことなどが経口感染の要因と推論した」と述べた。 また園での手洗い指導について、北野所長は「手洗いは習慣。保育士が繰り返し指導してしつけ、かつ見守る必要がある。園での手洗い指導が不十分だったとは聞いていないが、園児の聴き取り調査で、排便後に手を洗わないという園児もいた。保育士が気づけば注意すると思うが、園児一人ひとりを確認するのは無理があると思う」と述べた。(奈良新聞)
京都市保健福祉局は29日、山で採ったキノコを食べた左京区内の男女2人が吐き気などの食中毒症状を発症した、と発表した。キノコは、有毒のツキヨタケで、2人とも軽症だが、男性(60)が経過入院した。 同局によると、男性は同日午前に比叡山でキノコを採取。昼食に煮物にして食べたほか、近所の六軒に配り、これを食べた女性(73)も吐き気を訴えた。京都市内でのキノコによる食中毒発生は7年ぶり、という。 ツキヨタケは、ブナの枯れ枝に生える黄褐色のキノコで、シイタケやヒラタケと間違えやすい。食べると胃腸障害を起こし、大量の摂取では生命にかかわる恐れもあるといい、同局は「不審なキノコは絶対食べないように」と呼びかけている。(京都新聞)
空知管内長沼町の「西南農場」による遺伝子組み換え(GM)大豆の栽培計画は、宮井能雅代表(46)が計画中止を表明したことで、一応の収束を見た。国産のGM大豆に拒否感を示す消費者の声に押された形だが、現実には輸入されたGM大豆は日常的に流通しており、国内でも栽培が認められている。今回の問題は消費者や行政に重い課題を突きつけた。 宮井さんが栽培を計画していた大豆は、特定の除草剤に耐性があり、米国では作付面積の大半を占める。大豆の自給率が5%に満たない日本では、米国から輸入する大豆(年393万トン)の8割はGM品種。消費者は国産のGM大豆の栽培を拒絶しながら、食用油やしょうゆなどの形で口にしているのが実情だ。 一方、GM作物の商業栽培を規制するガイドラインを策定した道は今回、いち早く栽培反対を表明した。しかし、道は宮井さんが97年から2年間、この大豆を栽培していた事実を最近まで知らなかった。この大豆は国が96年に安全性を確認しており、現実には禁止が困難だった。道は「ひとまずほっとした」(道産食品安全室)と言い、今回の問題で後手に回ったことを印象づけた。 大豆の集荷業者はGM大豆を引き取らないことを決めており、一般の流通ルートに乗ることはない。しかし、今回の問題を機に、道内では「自家用に試験的に作付けしたい」と意欲を示す生産者も出てきた。道は近くGM作物の栽培計画の全道調査に乗り出すが、ガイドラインの有効性も含め論議を呼びそうだ。【筑井直樹】毎日新聞
牛海綿状脳症(BSE)対策事業の助成金を不正受給した疑いが指摘されている名古屋市の食肉卸業者「フジチク」グループの牛肉買い上げ窓口となった愛知県同和食肉事業協同組合(愛知県同食)が、申請した計約1246トンの肉の一部を国の実施要領に従って直接焼却せず、肉骨粉にした後に焼却していたことが28日分かった。 肉骨粉に処理した愛知化製事業協業組合(愛知化製)は、肉の買い上げとは別の国の肉骨粉買い上げ事業で、保管していた在庫と愛知県同食分を区別せずに申請。実際に処理したか不明で、名古屋地検などは不正を組織的に隠ぺいしようと肉骨粉化した可能性があるとみて調べている。 農水省は2001年12月、買い上げ事業の実施要領で対象の牛肉を直接焼却するとしていたが、02年5月、要領を改正して肉骨粉に処理した後の焼却も認めた。愛知県同食は全国で唯一、改正前の02年1月に一部を肉骨粉に処理していた。 愛知化製は肉骨粉の事業で数億円の助成金を得ている。同地検などは既に愛知化製から関連伝票などの提出を受けた。(共同通信)
倉敷市内の精肉店が、ブラジル産の鶏肉に「広島産」のラベルを張って、テナントとして入っている同市内のスーパー6店舗で販売したことが、中四国農政局と県の調査で分かった。県はJAS法の品質表示基準違反にあたるとして文書で行政指導する方針。 県などによると、この業者は8月ごろ、小分けしたブラジル産鶏肉に「広島産」のラベルを張り、スーパーの店頭で販売した。県と同農政局が立ち入り調査し、伝票の確認や事情聴取をしたところ、複数の従業員が偽装を認めたという。【植田憲尚】(毎日新聞)
京都府保健福祉部は27日、舞鶴市森の仕出屋「たちばなや」(高橋逸男社長)が調理した弁当を22日の昼食に食べた同市内の109人が下痢や発熱などの症状を訴えた、と発表した。 府中丹東保健所は、同店の弁当が原因の集団食中毒とみて、27日から3日間の営業停止処分とした。 同部によると、台風23号による断水で給食施設が使えなくなった同市内の海上保安学校の生徒と教員260人が弁当を食べ、うち90人が発症。海上自衛隊の親ぼく会で弁当を食べた35人のうち19人も症状を訴えた。45人が医療機関で受診して3人が入院したが、いずれも回復に向かっている。患者の一部からはサルモネラ属菌が検出されたという。(京都新聞)
新潟、岐阜各県などで腎機能の低下した人がスギヒラタケを食べ、急性脳症を発症する事例が相次いでいるのを受け、厚生労働省は27日、患者が食べ残したスギヒラタケなどを集め、国立医薬品食品衛生研究所(東京)で成分分析に乗り出すことを決めた。 同日、全国の都道府県などに検体を集めて送付するよう通知。林野庁を通じて、患者の発生した県を含む7県程度の山中から野生のスギヒラタケを集め、成分や患者の検体との違いを調べる。 厚労省厚生科学課によると、集めるのは患者の食べ残しやその家庭に保存していた分、買って食べた場合は同じ業者が売っている商品など。 患者が食べた状況やスギヒラタケを採取した場所、その直前1週間の天候なども詳しく聞き取り、原因を分析する。(共同通信)
名古屋市守山区の私立白山保育園(松本健男子園長)で12日以降、1〜5歳の園児13人がサルモネラ菌による食中毒に感染していたことが26日、分かった。市は保育園の給食が原因と断定、同園の給食業務を禁止した。同園は感染を把握しながら届け出ておらず、市は今後はすみやかに届け出るよう指導する。 園児はいずれも下痢や腹痛などの症状を訴え、1歳の女児が2日間入院したものの、26日までに全員回復したという。 市によると、12、13日に下痢などで欠席した園児のうち4人からサルモネラ菌が検出された。22日、守山保健所に「白山保育園で休んでいる人が多い」との情報が寄せられ、調べたところ、8日の給食に出されたベーコンからサルモネラ菌を検出。その後園児9人からもサルモネラ菌が検出された。【山田夢留】(毎日新聞)
全頭検査の緩和を盛り込んだ牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しについて、諮問を受けた内閣府の食品安全委員会は26日、プリオン専門調査会を開き、科学的見地から見直しの妥当性を審議し始めた。ただ諮問の前提となった食品安全委の「中間とりまとめ」の決定手続きなど根源的な部分で異論が続出し、本格的議論に入れなかった。食品安全委の年内答申は一段と微妙になった。 「中間とりまとめ」には「生後20カ月以下のBSE感染牛を検出するのは困難」と記述され、厚生労働省と農水省はこれを受けて、今月15日に全頭検査緩和を盛り込んだBSE対策見直しを諮問した。 調査会では、「中間とりまとめは調査会の意見を反映していない」(山内一也委員)「個人的には賛成とは言えない」(品川森一委員)「(9月6日の調査会のとりまとめから、9日の本委員会の決定まで)4日間の経緯は急ぎすぎ」(金子清俊委員)などの批判が出た。 (共同通信)
◇果物改良、早さが命−−消費者の「移り気」追いかけ 大きいもので1粒50〜60グラム。Sサイズの鶏卵を上回るイチゴが国内の市場を変えようとしている。「あかい、まるい、おおきい、うまい」。だから「あまおう」。昨秋、初めて福岡県から本格的に出荷され、今年も来月中旬から市場に出る。「2年後、産出額(出荷額から運送費などを除いた農家の取り分)1位を奪い返す」。麻生渡知事はそう公言する。ライバルは栃木県。業界では「イチゴ戦争」と呼ばれる。 「女峰(にょほう)」で知られる栃木の産出額1位は92年度まで揺るがなかった。「とよのか」を携えた福岡は93、94年度、トップの座を奪う。ところが95年度に返り咲いた栃木が96年「とちおとめ」を本格的に売り出すと、福岡に水をあけていった。02年度は栃木248億円、福岡191億円。 「とよのか」はなぜ失速したのか。「熟しても果実が赤くなりにくく、色合いを重視する消費者の欲求を満たせなくなった」。福岡県志摩町でハウス栽培を営む永翁(ながおさ)和成さん(53)は嘆いた。 「あまおう」は、起死回生を期す福岡の希望の星。県農業総合試験場が5年かけ、約100通りの交配で作った苗8000株の中から生まれた。ポイントは色づきとボリューム感。「果実を口に含んで味見しては吐く。3カ月繰り返してやっと見つけた1株だった」と三井寿一イチゴ育種チーム長(47)が振り返る。 「ナイフとフォークで食べる」という高級感だけではない。9度以上で十分甘いとされる糖度は平均10度を超える。永翁さんは昨年度、37アールすべてを「あまおう」に替えた。今年度、県内の生産現場はほぼ「あまおう」一色になる見通しだ。 ■ ■ 植えて数カ月で実がなるイチゴと違って、リンゴは実が多くつくまで7〜8年。品種改良の成否が分かるまで、こんなに時間がかかる。短縮できれば、農家が新品種を導入して木が育つまでの無収入期間も短くなる。 盛岡市郊外の果樹研究所リンゴ研究部で、主任研究官の古藤田(ことうだ)信博さん(34)は、早く実をつける研究をしている。開花にブレーキをかける遺伝子が植物にはある。その働きをなくす別の遺伝子を「王林」という品種に組み込んだ。接ぎ木してからわずか8カ月で開花し、18カ月で最初の実をつけることに成功した。 「桃栗(ももくり)三年、柿八年」の常識を覆す研究にも、課題がある。農水省の許可がなければ、温室から出して農場に植え替えることはできないのだ。早く実がなる「系統番号705」は鉢に植えられたままで、苗木の状態から大きくなっていない。 「遺伝子組み換えへの国民の理解が深まるのを待つしかない。我々にできるのは、安全性を証明するデータを多く集めること」と古藤田さんは少し残念そうだ。 ■ ■ 山梨県笛吹市の農業、奴白(ぬはく)和夫さん(48)はどのブドウの木を11月に切るか悩んでいる。新品種ハニービーナスを来年作るため、緑色のロザリオビアンコか紫紅色のマニキュアフィンガーのどちらかの作付面積を削らねばならない。「ロザリオは今年品薄で高値がついた。マニキュアは甘みと酸味のバランスがいい。まだ決めかねています」 発芽率が低かったロザリオの栽培法を10年前に確立した奴白さんは「『果物は永年作物』という頭を切り替えねば、生産者はやっていけない時代だ」と、全国から視察に来る同業者に説く。 果樹園100アールの1割は、10種類近い新種の苗に充てている。流行の品種を早く取り入れるための知恵だ。そうやって育てたハニービーナスは「糖度が高く、消費者受けするはず」。来年以降の収穫に期待を寄せるが、にらんでいるのは常に5年先だ。次に作りたい新品種が、奴白さんにはある。「でもそれを言ったらまねされてしまうから、今は言えないな」 消費者の移り気に並走しながら芸術度を争う果物の改良競争。「女峰」「とちおとめ」を生んだ栃木県農業試験場栃木分場は今年、育てる苗を3倍の1万株に増やした。稲葉幸雄いちご研究室長(44)が胸中を明かす。「どんな欲求にも短時間で応えられるよう、基礎研究を蓄積するしかありません」【食取材班】
BSE(牛海綿状脳症)発生に伴い輸入が停止している米国産牛肉の輸入再開問題を話し合う日米の高級事務レベル会合が二十三日、東京で三日目の協議が行われた。この中で、日本向け牛肉について(1)病原体が蓄積しやすい特定危険部位を全月齢の牛から除去する(2)生後二十カ月以下の牛肉であることを生産記録で証明する−とした牛肉輸出証明(BEV)プログラムを設けることなどを両国で確認した。これにより国内の手続きが完了するとみられる来年春以降、輸入が再開される見通しとなった。 BEVプログラムは、二十カ月以下の牛をBSE検査から除外することを柱にした国内措置の見直し案に基づいたもの。日米の専門家でプログラムの詳細を詰める。 焦点だった月齢判定方法は、生年月日や生まれ月などの生産記録によって証明することになった。米国内でこうした記録がある牛は一割程度とみられる。 一方、米国側が主張していた、肉質や骨格による月齢判定については、今後、双方の専門家が研究を進め、精度の高さが確認された場合のみ採用することになった。 輸入再開の時期は、国内措置の見直し案について食品安全委員会の答申を受けて改正される省令の施行以降で、早ければ来年春とみられる。(産経新聞)
特定保健用食品(通称トクホ)の市場が堅調に成長を続けている。健康志向の高まりなどを背景に、日常の食生活の中で上手に利用したいという消費者が増え、食品や飲料メーカーの新商品も相次いだことから認知度も高まったためだ。各社の商品開発も活発で、市場拡大はまだまだ続きそうな勢いだ。 特定保健用食品は、継続して摂取することで体調を整える効果がある食品。生活習慣病予防のための目安ともなる“お墨付き”を与えるため、平成三年に厚生労働省が設けた制度。商品には「整腸」や「中性脂肪・体脂肪抑制」「血糖値降下」など、効果や効能が表示できる。 とくに昨年は、過去最多の七十一品目(累計で約四百五十品目)が認可され、品目数の増加に比例して市場規模も拡大。日本健康・栄養食品協会によると、市場は十五年に五千六百六十九億円(小売りベース)と、調査を始めた九年の四倍以上に成長した。 商品は、ヨーグルトや乳酸菌飲料などが約六割を占め、牽引(けんいん)役だが、歯関連が14・2%、中性脂肪・体脂肪関連が11・2%と、「それぞれ十三年の三倍の規模に膨らんだ」(同協会)のも特徴だ。 メーカーも、健康意識の高い層に商品訴求力を高めることができ、市場の拡大傾向に合わせ、新商品開発に力が入る。 ロッテは十三年に「キシリトールガム」で「歯を丈夫で健康に保ちます」との表示許可を取得。売り上げは前年比で二ケタ増加した。ヤクルト本社の「蕃爽麗茶(ばんそうれいちや)」は、十二年に血糖値抑制効果のトクホ取得で、以降の売り上げは四・六倍と「効果は絶大」(同社)だ。 このほかにも、明治乳業の「明治ブルガリアヨーグルトLB81」や、カルピスの「アミールS」、大塚製薬の「ファイブミニ」など、固定した需要層を獲得したことで、好調な売れ行きを示すトクホ取得商品は多い。 一方、トクホ取得商品を発売、まったく新しい市場の開拓に成功したという企業もある。 体脂肪抑制の食用調理油「エコナクッキングオイル」に続いて、昨年五月には「ヘルシア緑茶」を発売した花王は、中高年男性を中心に新市場開拓に成功、業績拡大につなげた。 好調の背景には、「消費者の生活習慣病に対する認識や予防意識の高まりがある」(花王)。効果・効能の表示という“お墨付き”があることへの信頼感や、「食品」として摂取できる手軽さも人気の要因となっている。 メーカー各社も消費者の認知度の高まりを意識して品目の多様化を進めており、今後も市場の拡大を見込んだ各社の取り組みが活発になるのは確実だ。(深沢真貴)(産経新聞)
石川県を訪れている中国・大連市の大連食品安全協会とNPO法人北陸HACCPシステム研究会(金沢市)、NPO法人日本海国際交流センター(同)は二十三日、金沢市近岡町のアルプで意見交換会を開き、食の安全・安心への取り組みで連携を確認した。 北陸HACCPシステム研究会の矢野俊博理事長(石川県立農業短大教授)は大連の食品関連企業を対象に実施した調査で、冷凍食品の解凍方法に改善の余地があると指摘した。大連側は、中国で食品検査の基準が厳格化され、特に日本向け食品でその傾向が強いことを紹介した。 大連視察団長は「日本の安全基準を学び、大連で取り入れることができないか検討したい」と述べた。
全国農業協同組合連合会(全農)の子会社「組合貿易」がカナダ産輸入黒豚を鹿児島産に偽装したと週刊誌が報じた問題で、農水省は22日、調査結果を発表した。「組合貿易が偽装に直接関与した事実は確認されなかった」としながらも、監督不行き届きがあったとして、来週にも全農に対し業務改善命令を出す方針。調査は組合貿易が、黒豚偽装を行った鹿屋市の大隅産直センターにカナダ産以外にも米国産豚肉を供給し、それも偽装に使われたこと、実取引のない架空取引により同センターに総額約5億5000万円もの資金供給を行っていたことも明らかにした。 農水省は、同センターへの資金供給が「結果的に偽装拡大につながった」と結論づけ、「単なる販売先の関係ではなかった」と指摘した。鹿児島県などが黒豚のブランド確立運動を進めているなか、組合貿易が3年半にわたり輸入黒豚肉の販売を続けていた事実は、全農グループの基本姿勢を逸脱している、とした。 大隅産直センターに肉を卸していた東京都内の中間業者に、組合貿易が販売した米国産豚肉は1323トンで、カナダ産豚肉の740トンを大幅に上回った。中間業者、同センターの3者間で行った架空取引では、組合貿易は約856万円の手数料を得ていた。 全農は7月29日の内部調査報告では、これらの事実を伏せていた。農水省の今井良伸協同組織課長は「国民の疑問にこたえる意味からも当然発表されるべきだと思う。全農の調査報告は不十分だったと言わざるを得ない」と、全農の姿勢に疑問を呈した。 全農広報室は南日本新聞社の取材に対し、(1)米国産黒豚については組合貿易が国内商社から購入したもので、週刊誌記事が問題にした組合貿易の輸入分には当たらないと判断した(2)大隅産直センターへの資金援助は商社金融として一般的なもの−と釈明し、隠ぺいの疑いを否定した。 全農は2002年11月−03年2月の事業点検で組合貿易の輸入黒豚肉の在庫が膨らみ約1億500万円の損害が出ていることを知ったにもかかわらず、農水省への報告を怠っていた。 全農は、鶏肉やお茶、米などで子会社による産地偽装が相次ぎ、01年4月以降、5度の業務改善命令を受けている。
台風の相次ぐ襲来で生鮮食料品の品薄、高値傾向が続き、県民の台所はもとより、外食産業も直撃している。台風で漁に出られない状況が続いたため、“いまいゆ”(鮮魚)を売りにしている海産物屋は魚汁がメニューに載せられない状況だ。一方、県内外とも野菜は軒並み品薄状態。タコスなどの定番具材のレタス、トマトも高騰、専門店は独自の工夫を余儀なくされている。 那覇市内の専門店「赤とんぼ」は、21日からタコスとタコライスのレタスをグリーンボールに切り替えた。 店主の仲村裕美さんは「レタスは9月までは2、3玉で250円程度だったのが、きょうは1玉400円。グリーンボールも250円から350円に上がった。トマトも1ケース1200円前後だったのが今は2500円くらい」という。開店8年になるが、年1回程度はレタス高騰に見舞われてきたという。今回はトマトも重なりダブルパンチ。ただ「グリーンボールは、もちが良く、歯応えも良い」と味への自信をのぞかせる。 野菜の品薄は児童・生徒たちの給食にも影を落としつつある。沖縄市立学校給食センター(高嶺政徳所長)は、これまでメニューの一部変更などで対応してきたが、品薄状態が続けば「安全性をチェックしながら、冷凍野菜の利用も避けられない」と話す。 港町にある那覇市沿岸漁業協同組合が経営する海産物専門店「えんがん」は、メニューに影響が出ている。鮮魚でつくる魚汁、ミーバイ汁はこの1か月、半分しか出せない状況だ。マグロも原価が高騰し、にぎりずしから外した。山川薫店長は「1週間分計算して仕入れても、次の台風が来るので計画が狂う。海産物屋の汁物は生が売りなので、冷凍物を使うと味が変わり、客の信頼がなくなる」と頭を悩ませる。しばらくできないメニューに代わり、カレーライスや白身魚の照り焼き丼など新メニューを登場させた。 刺し身が売りの居酒屋も苦戦。那覇市鏡原にある「能登の海本店」の比嘉正博店長は「魚も野菜も高値。マグロも原価的に厳しいが、切らすわけにはいかないので何とかメニューに載せている。すぐになくなるメニューもあるので、お客には『台風の影響で』と理解してもらっている」と語った。(琉球新報)
新潟県内の50―80歳代の男女11人が「急性脳症」と診断され、うち3人が死亡していたことが21日、同県の調べでわかった。また、山形県も同日、「急性脳症」で60歳代と70歳代の男女2人が死亡したと発表した。 13人はいずれも人工透析を受けたことがあるなど腎機能が低下していた上、山形の1人を除き、発症前に食用キノコ「スギヒラタケ」を食べていたことが確認された。新潟県は「スギヒラタケは食べても安全だが、腎機能に障害がある人は食べるのを控えた方がいい」と注意を呼び掛けている。 また、山形県も21日、9月以降に同県置賜地方の60歳代の女性と庄内地方の70歳代男性の2人が、急性脳症の疑いで死亡していたと発表した。同県保健薬務課によると、女性は入院前にスギヒラタケを食べていたことが確認された。2人とも腎臓の人工透析を受けたことがあるという。 急性脳症とは、急性の中枢神経障害で原因が特定できないものの総称で、足がふらつくなどの初期症状が数日続いた後、自分の意志と関係なく手足がけいれんしたように動く。その後、数時間から1日で、けいれんの悪化や意識障害に至る。国内では集中して発生した例は過去にない。 一方、新潟県内では、スギヒラタケを食べる人たちに動揺が広がっている。山北町の男性(58)によると、今年は近年にない豊作だったといい、「食べて調子が悪くなったという話は聞いたことがない」と困惑した表情。朝日村の直売所の女性従業員は「薬との食べ合わせによって具合が悪くなったのでは」と話した。 ◆厚労省の調査でも「何もわからない」◆ 厚労省は今月14日に、新潟県から連絡を受け、16日には、国立感染症研究所、日本中毒情報センターの専門家らを現地に派遣、食中毒や感染症の可能性についての検討、調査を行った。同省健康危機管理対策室は「これだけ調査しても何もわからないのは非常に珍しい」として、引き続き調査を進める。 同省は、日本脳炎や西ナイル熱などウイルス感染症や細菌性の髄膜炎の可能性も念頭に検査したが、病原体は検出されなかった。スギヒラタケは食用キノコで患者に下痢やおう吐など食中毒特有の症状がないことなどから、「直接の原因とは考えにくい」としている。 ◆スギヒラタケ=夏から秋にかけ、湿った杉の倒木などに生える野生のキノコ。白色の扇形で、傘の大きさは2―6センチ。毒性はないとされる。新潟県内では、みそ汁や炊き込みご飯の具として食べられている。大量栽培は難しいため、一般のスーパーなどではほとんど流通していない。(読売新聞)
遺伝子組み換え(GM)作物の試験栽培を「届け出制」にするという道の方針について、道農民連盟(北準一委員長)は20日、高橋はるみ知事あてに、栽培に知事の許可取得を義務付けることを求める申し入れをした。 道は年度内をめどに制定する「食の安心・安全条例(仮称)」で当初、GM作物の研究栽培の実施条件として「許可制」を導入する方向で検討していた。しかし、学問の自由を制限しかねないとして、「許可制」を「届け出制」に変更する方針を示している。 道農連の西原淳一書記長は「消費者はGM作物の安全性に大きな不安を抱えている。毅然(きぜん)とした態度で規制をしてほしい」と要請。東修二・道産食品安全室長は「GM産業の振興は道の将来にとって重要」とした上で、「届け出制でも専門家や生産者、消費者がチェックに入り、道が責任を持って交雑・混入を防ぐ仕組みを作ることは可能だ」と理解を求めた。【横田愛】(毎日新聞)
鳥インフルエンザの発生に備え、的確な対処の仕方を学ぼうと県畜産課は20日、家畜保健衛生所の職員を対象とした技術研修を滝沢村の県中央家畜保健衛生所で開いた。 研修には約20人の職員が参加。鳥インフルエンザの国内発生例を紹介しながら講義があった。また鶏を使った臨床検査や解剖、抗体検査も実施し、手順を点検、確認した。 県中央家畜保健衛生所病性鑑定課のまとめによると、昨年11月から今年9月までに、県内17市町村26農場の698羽の鶏などを検査したが、これまでに鳥インフルエンザウイルスは確認されていない。【橋本勝利】毎日新聞
◇消え行く「在来種」−−新品種開発に支障も イボがなくツルリと真っすぐなキュウリが東京都世田谷区の主婦、虎井知子さん(40)の目に飛び込んだ。都内のスーパー。サラダの材料を探していた。「見た目がきれいなので思わず手に取りました。甘みがあるの? 子どもも喜びそうね」 「フリーダム」という。種苗大手「サカタのタネ」(横浜市)が10年がかりで開発した。イボがなく青臭さの少ない欧米の系統と、歯触りのいい日本の系統をかけ合わせた。雑菌が残りやすいイボを洗う手間も省ける。 スライスしても崩れないトマト、スティックにしやすい円柱形ニンジン、煮崩れしにくいダイコン……。品種改良で毎年多くの新野菜が店頭に現れる。「病気に強く、育てやすく」という生産者の要求に応えるだけではない。消費者は味や見た目の良さを望み、外食産業は機械で処理しやすい形も求める。おいしく、便利で無駄もなく−−。 が、多彩な改良競争を思わぬジレンマが待ち受けていた。改良野菜の普及が、改良に不可欠の「親」を激減させている。 ■ ■ 昔ながらの野菜は大きさも形も不ぞろいだ。一緒にタネをまいても実りの時期はまちまち。収穫してはタネを採り、また土に戻す……。このように、その土地土地で代々受け継がれてきたものを在来種という。豊かな個性は、多様な遺伝子を抱えて命をつないできた証拠でもある。 品種改良を続けるにはこの在来種が不可欠だ。 ところが、こんなデータがある。国内外の在来種を保存する独立行政法人・農業生物資源研究所(茨城県つくば市)が茨城、福島両県で調べたところ、農家が在来種を栽培している地区は84〜92年の153から、00年には51地区へと激減していた。白田和人・上席研究官は「国内で新たな在来種の採取は難しくなりつつある。このままでは将来の品種改良に支障が出かねない」と警告する。 「生産者が非常に作りやすい野菜」。みかど育種農場(千葉市)の研究開発農場長、山口義一さんは、品種改良の野菜をこう表現する。大ざっぱに言えば、品種改良とは純粋な親種と親種とのかけ合わせだ。味が良い親と病気に強い親をかけ合わせると「味が良くて病気に強い品種」のタネができる。雑種第1代(F1)と呼ばれる。 1924(大正13)年、F1野菜は世界で初めて日本で実用化された。大きさが均一で、同時にタネをまけば一斉に収穫期を迎える。機械で選別しても規格外れは少ない。高度成長期、農作業の効率化とともに一気に広まり、在来種を作る農家は逆に減っていった。いま、店頭に出回る新野菜の大半は、種苗会社が開発したF1タネを農家が育てたF1野菜だ。 F1野菜は命をつながず「一代限り」。農家がF1野菜からタネを採って育てても、1代目ほどの品質にはなりにくい。自然の摂理でビデオの「ダビング防止」のような機能が働くらしい。だから農家は毎年、種苗会社からタネを買い続ける。 日本の農業は子ども(F1野菜)の優秀さに目を奪われ、親(在来種)の恩恵を忘れていった。 国内の種苗会社は既に、在来種の入手を海外に頼っている。ところが「遺伝資源は国家財産」という考えに阻まれて、海外からの入手もまた年々難しくなっている。 ■ ■ 「F1に慣らされ、農家も種苗会社も自分たちの首を絞めてきた」と埼玉県飯能市で種苗店を営む野口勲さん(60)は言う。野口さんは4年前、良質な在来種のタネを集めて売り始めた。当初は30種類前後だったが、ネットで呼びかけたり知人に頼んだりして約400種類に増えた。「F1ではないタネを重視する種苗会社は他にないでしょう。あまりもうかりませんから」と笑う野口さんは、古来の遺伝子を未来につなぎたいと願う。「植えた野菜からタネを採り、再び収穫するのが農業の本来の姿です」 「伝統野菜」を見直す動きは各地で起きている。長い農業の歴史の中でF1の隆盛はごく最近にすぎない。不ぞろいでも個性豊かな地域の野菜こそ、食卓の将来を握っている。【食取材班】
札幌市は19日、生ごみをコンポスト(堆肥(たいひ))化して農業用肥料として活用し、有機野菜を家庭に還元する地域循環型リサイクルの実証実験を05年度から始めることを明らかにした。市議会決算特別委員会で小野正美氏(民主・市民の会)の質問に答えた。 大都市でのごみの減量と資源化を目指す試み。実験は、一次発酵させた家庭系生ごみを市の清掃関連施設に集めて2次発酵させたうえ、市内農家の協力を得て農地でコンポスト化する。その中で、生ごみから出る塩分、重金属、残留農薬などの成分分析をして安全性などを調べ、07年度までに正式に事業化できるか決断する。 市が6月に設置した、ごみ減量に取り組む市民集団「ごみ減量実践活動ネットワーク」のモデル事業に指定。6月から実際に石狩市の農地で取り組んでいる「さっぽろに循環社会をつくる市民の会」(山下泰生代表)を核として、実験に参加する市民を募る。数百万円の予算を計上する予定。【清水隆明】(毎日新聞)
「よつ葉乳業」(札幌市中央区)のチーズにステンレス片が混入していた問題で、混入原因となった食塩添加ラインの金属フィルターが約10年間交換されていなかったことが19日分かった。藤居紘社長は同日、報道陣を前に「迷惑をかけ、おわびする」と謝罪したが、原因究明は進まず、損害額は「予想もつかない」(藤居社長)状態。ずさんな管理に消費者は不信感を募らせている。 同社十勝主管工場(音更町)のステンレス製フィルターは、チーズに添加する食塩の粒をそろえるのが役目。引っかかった食塩の固まりは作業員がステンレス製のはけで砕いて通す。今回の混入を受けて調べたところ、多数の破れ目が見つかった。 同社広報は「10年間ほど使っていたようだ」と言うが、正確な使用期間は記録がなく不明だという。金属片がいつごろ混ざったかも分からず、多数の破れ目も踏まえ製造時期を特定しない全品回収に追い込まれた。 よつ葉乳業は4月にも業務用に出荷した輸入バターにステンレス片が混じるトラブルがあった。直接の原因はドイツのメーカーにあったが、再発防止のため自社の製造ラインをチェックした。だが、同工場の食塩添加ラインはチェックからもれていたという。 さらに、4月のトラブルを受けて金属探知機による混入チェックを強化していたが、十勝主管工場に設けられた探知機ではそもそも微小なステンレス片の検出が困難だったことが判明した。 相次ぐ混入に、北海道消費者協会の大塚輝昭事務局長は「前回のトラブルからいったい何を学んだのか。食にかかわる製造業者としての根本的な自覚に欠けると思わざるを得ない」と不信感を募らせる。 藤居社長は19日、道の麻田信二副知事を訪ねて状況を報告。麻田副知事は「残念だ。道内トップメーカーの事故で北海道ブランドへの影響が大きい」と苦言を呈した。その後、藤居社長は報道陣に「全工程をチェックしたつもりだった。まったく弁明の余地はない」と謝罪を繰り返したが、回収量や損害額は分かっていないという。 同社が回収を進めている商品は、同工場製チェダー・チーズなど26品目30万個に上り、金額ベースでは03年度の総売上高1036億円の約4%に当たる。【井上英介】(毎日新聞)
村山地方で毒キノコを原因とする食中毒が3件発生し、19日、医療機関から村山保健所にそれぞれ届け出があった。患者は計6人。事態を重く見た県は同日、2000年以来、4年ぶりとなるキノコ食中毒注意報を発令した。 県危機管理室食品安全対策課によると、患者は東根市が3人、村山市2人、天童市1人。いずれも、採取してきた毒キノコ「クサウラベニタケ」を18日夜に調理して食べたところ、吐き気やおう吐の症状が出た。ハタケシメジ、ウラベニホテイシメジと誤って採取したという。東根市の3人は入院中だが、快方に向かっている。村山市と天童市の計3人は入院したが、症状が回復したため退院した。 キノコによる食中毒は、県内でことしに入ってから今回の3件を含めて7件発生し、患者は計17人に上っている。去年1年間の5件14人を既に上回ったほか、1日に相次いで3件発生したことなどから、4年ぶりに注意報を発令した。同課は、▽知らないキノコは採取しない▽不安を感じた場合は専門家に鑑別してもらう▽虫が食べたキノコは食べられるというのは俗説▽安易なおすそ分けは控える―など、注意を呼び掛けている。
珍しい食用野菜「マコモ(真菰)」の生産に取り組んでいる四日市農芸高校(四日市市河原田町)の生徒が18日、鈴鹿市若松中の水田でマコモの収穫を行った。マコモは低カロリーで、ミネラル、たんぱく質に富む“健康野菜”。生徒らはこの新しい食材をインターネットのホームページ(HP)など通じて全国にPRし、販売開拓を目指す考えだ。 マコモはイネ科の大型植物(高さ約2メートル)で、食用となるのは「マコモタケ」と呼ばれる茎の白い部分(約20センチ)。味は淡泊でタケノコのような食感。中華料理に使われているが、一般家庭の食材としては普及しておらず、県内でも鈴鹿市、宮川村、大内山村でわずかに栽培されているだけだ。 収穫したのは、生産系販売情報コースの2年生22人。今年4月、農業を請け負っている有限会社「ドリーム・ファーム スズカ」(鈴鹿市柳町)と県農業改良普及センターが、転作用の農産物としてマコモ栽培を共同研究していることを知り、「生産から販売まで一緒に取り組ませてほしい」と参画を申し入れた。5月以降、同社の水田(約1500平方メートル)で、株の植え込みや草取りなど行う一方、食材としての可能性についても研究を続けてきた。 この日は、大きく育ったマコモをかまで次々と刈り取り、茎の部分をかじって味見する生徒もいた。 今後、生徒らはHPを製作して広くPRに努めるほか、地元の人にもマコモを知ってもらうため、今月30日午後1時から「農場レストランSARARA」(四日市市末永一本木)と「風の葡萄」(鈴鹿市西条)の2カ所で試食会を開く。【伊藤隆一】毎日新聞
機能を高めるはずが… 肝機能を高めるとされるウコンを粉末にした健康食品の摂取をきっかけに、東京都内に住む肝硬変の六十代女性の症状が悪化し死亡していたことが、東京逓信病院による同病院の患者が対象の調査で十八日分かった。 調査では、このケースを含めて平成八年以降、十一人がウコンとの因果関係が疑われる肝障害を発症。厚生労働省研究班の調査でも比較的安全性が高いとされているウコンによる肝障害が相次いでいることから、同省は対応を検討している。 同病院によると、原因は不明だが、代謝物質が肝臓に負担をかけたり、アレルギー反応を起こしたりした可能性があるほか、摂取開始で気がゆるみ生活習慣が乱れたことも考えられるという。 死亡例などを除いて使用をやめると改善。同病院では「もともと肝臓に障害がある人は摂取前に医師に相談してほしい」と話している。 死亡した女性は肝硬変で同病院を受診。状態は安定していたが十三年、医師に告げず粉末ウコンを毎日のみ始めたところ二週間後に症状が悪化、入院したが腹水がたまり三カ月後に死亡した。 また、六十代の肝硬変の男性は、のみ始めた後に肝性脳症で入院。ウコンをやめ食生活を改善すると状態は回復した。 ほかにもB型やC型の慢性肝炎患者六人が肝機能悪化で入院するなど、計十一人がウコン摂取後に肝障害を発症した。 厚生労働省新開発食品保健対策室の話「ウコンと肝障害の因果関係に関する研究班の調査報告を待って対応を考えたい。ウコンが原因だったとしても成分が悪いのか、本人の体質や特定の製品の製造方法が要因なのか見極めなければならない」 ◇ ウコン ショウガ科の植物で錠剤や粉末にした健康食品が人気。胆汁の分泌を活発化、肝臓の働きを良好にする。一方で過剰摂取、長期摂取は消化管に障害を起こすことがあり、動物実験では大量摂取が肝臓に毒性を示すと確認されている。(産経新聞)
県生活衛生課は18日、つくば市の男女4人が毒キノコを食べて食中毒症状を起こしたと発表した。原因となった毒キノコはクサウラベニタケで、食用のウラベニホテイシメジによく似ている。86歳の男性が16日に筑波山で採って持ち帰り、17日昼に調理して家族4人で食べたところ、おう吐、下痢の食中毒になった。その後、症状は改善しているという。【高野聡】(毎日新聞)
県健康福祉部によると、御薗村の医療機関から伊勢保健所へ16日、法事で出た弁当を食べた64人中31人(3〜78歳)が、腹痛や下痢などの食中毒症状を訴えているとの連絡があった。同保健所は、伊勢市竹ケ鼻町の仕出し店「八百正」(浦田勇社長)がつくった弁当が食中毒の原因と断定、17日に同社を営業禁止処分とした。31人は全員快方に向かっている。(毎日新聞)
◇「米産輸出解禁のこじつけだ」 牛肉の価格が暴落したBSE(牛海綿状脳症)騒動から2年。「全頭検査」の結果、騒動は終息したが、米国で感染牛が見つかり、輸出が禁止されるなど、今も影響は続いている。そんな中、国は20カ月以下の牛の検査除外の方針を固めた。これに対して狂牛病騒動を巡る風評被害や無登録農薬事件などの「食の安全」の根幹にかかわる事件を経験した県内の畜産農家からは「米国産牛を輸出解禁するためのこじつけだ」などの憤りの声も上がっている。「米沢牛」「山形牛」などブランド牛を抱える本県が「全頭検査継続」を表明した背景を追った。【永井大介】 「子牛の時から怒ったことがない。だから、ウチの牛はおとなしいんですよ。牛も育った環境が影響するのです」。山形市内の牛舎で35年間、畜産農家を続ける平尾喜代春さん(55)は、県の全頭検査継続の方針を「大歓迎だ」と喜ぶ。 平尾さんが飼育する牛は約60頭。その牛の頭数もBSE騒動の際、約70頭にまで膨れあがった。肉牛を競りにかけても利益は少なく、出荷するにも検査結果を待たなければならなかったためだ。当時、山形牛枝肉市場で行われた競りで「黒毛和種格付けA3」の1キロ当たりの平均落札額は1カ月もたたないうちに、騒動前に比べて500円近く安い1100円程度に値を下げた。 ◇ ◇ 01年の騒動は徐々に終息した。だが昨年、米国で感染牛が見つかり、米国産牛が輸出禁止となる中、日本でも14日にBSE検査の基準を緩和する方針が固まった。 検出が困難だとして国が検査対象から外したのは生後20カ月以下の牛。だが、生後21カ月と23カ月の牛からBSE感染牛が見つかっており、「BSEが科学的に全容解明されていない中、20カ月で線を引くのはいかがなものか」との指摘も畜産の現場からはある。また、米国では牛の出生時期が分かりづらく、全頭検査は物理的に出来ないという背景もあり、米国産牛輸出解禁のための動き、との声も聞こえる。 ◇ ◇ さらに、独自に全頭検査を実施することを表明した都道府県には、検査費用の問題も重くのしかかる。国は3年間に限り、検査費用を負担することを表明したが、それ以降については不明だ。 国の負担がなくなった場合、本県では年間約200万円(03年度実績)の検査費用を負担しなければならなくなる。ただ、「検査さえしていれば、仮に県産牛からBSE感染牛が出ても、他の県産牛への風評被害を防ぐことができる。200万円の負担なら安い」と指摘する畜産農家もいる。 「大勢の人が安全だと思わないと、決して『安心』にはつながらない」と斎藤一夫・県食品安全対策課課長。産地を守る取り組みは始まったばかりだ。(毎日新聞)
伐採した竹を粉状にした肥料を使い、タンパク質の含有率を従来よりも約3%抑えたコシヒカリの試作に、小矢部市戸久の会社役員米沢耕尚さん(60)が成功した。低タンパク米の供給は糖尿病や腎臓(じんぞう)病患者にとって朗報である上、異常繁殖する竹を肥料として利活用することで、里山の荒廃防止にもつながる。味もコシヒカリとほとんど変わらないことから、米沢さんは「夢の米」の増産に意気込みを見せている。 米沢さんは、竹粉を肥料とすることで低タンパクのコシヒカリが穫れることを耳にし、タンパク質の摂取量を制限されている糖尿病などの患者のために役立とうと、試作を始めた。 金沢市のかなざわ竹林協同組合(林敬組合長)から、粉砕した竹を約八〇度で発酵させ肥料化した粉(竹パウダー)を譲り受け、小矢部市内御堂の水田五十五アールで耕作を始めた。四月中旬に約四トンの竹粉をまいて苗を植え、九月下旬までに約二千七百キロを収穫した。 石川県農業試験場(金沢市)で米を分析した結果、平均7―8%のタンパク質を含む通常の米と比べ、約3ポイント下回る4・9―5・1%の低タンパク米であることが確認された。 同協組の林組合長によると、竹粉には除草、防虫効果があり、米沢さんの水田でも従来の除草剤は不要となり、通常三回程度必要な農薬の散布も、少ない量で一回のみで済んだ。 さらに、竹の大半を占めるモウソウチクは繁殖力が強く、里山の生態系を乱す一因となっている。このため、竹の活用が課題となっており、肥料としての用途拡大が期待されている。 米沢さんは「米の王様であるコシヒカリを、病気で食事制限中の人にもおいしく食べてもらいたいとの一心だった。来年は他の農家にも参加を呼び掛けて栽培面積を増やし、医療機関でも使ってもらえるようにしたい」と夢を膨らませている。
遺伝子組み換えの西洋菜種が繁殖していることが確認された鹿島港(茨城県)周辺から延びる千葉県内の国道に沿っても、組み換えの西洋菜種が広がっていることが、国立環境研究所(茨城県つくば市)の16日までの調査で分かった。 鹿島港周辺では農水省が今年6月、組み換え菜種の生育を確認。市民団体の今年7―8月の調査で三重県の四日市港でも確認されており、同研究所の中嶋信美総合研究官は「菜種を輸入している各地の港からも周囲に広がっている可能性がある」としている。 中嶋総合研究官は今年6月以降、茨城県と千葉県で、国道51号線脇の16地点から菜種を採取。隔離温室で栽培し、除草剤をかけるなどして組み換え体かどうか調べた。 その結果、千葉県の成田市と佐原市、大栄町の計7地点の菜種が、米モンサント社の除草剤ラウンドアップに耐性を示した。同港から輸送中に種が落ちた可能性が高く、最も遠い場所では鹿島港から約30キロだった。(共同通信)
よつ葉乳業(本社・札幌市、藤居紘社長)は16日、業務用チーズ製品に金属片(太さ0.5ミリ・長さ10ミリ)が混入していたと発表した。同社は市販の製品にも混入の可能性があるとして、同一ラインで製造した計26品目すべての自主回収を始めた。 同社によると、15日に同社の「チェダーチーズ20キロ」を納入した食品メーカーから「異物が見つかった」との届け出があった。製造した十勝主管工場(音更町)を調べたところ、塩分を加える工程にあるフィルター網(縦59センチ・横71センチ)に、0.2〜5.2センチの欠損が数十カ所見つかった。 フィルター網はステンレス製で、調査の結果、製造ラインに設置されている金属探知器は、微細なステンレスには反応しないことが分かった。金属片が見つかった同製品は5月16日に製造。フィルターは定期点検の対象になっていないため、いつの時点で破損が生じたか分かっていない。 同社では4月にもドイツ製の輸入バターに金属片が混入していたことが明らかになっている。同社は「品質管理体制の一層の強化を図り、再発防止に努めたい」と話している。【筑井直樹】(毎日新聞)
食品への消費者の関心が高まる中、食品表示をより適正化するため農林水産省は「手延べそうめん」の表示の規制強化に乗り出した。表示方法を決めた「品質表示基準」の見直しに加え、新たに手延べそうめんに関する日本農林規格(JAS)を設けた。しかし、一方は機械作業でも「手延べ」の表示を認め、他方は手作業にしか認めないなど二重基準になっており、播州などの手延べそうめん業界や消費者はかえって混乱しそうだ。(長尾亮太) 「手延べそうめん」と「そうめん」の表示は、細い麺(めん)を作る工程が引き伸ばすか、切断するかなどで違う。従来、引き伸ばした麺なら機械製造でも「手延べ」と表示されてきた。 しかし農水省が今年六月、「品質表示基準」を改正。引き伸ばし工程をすべて機械で行う場合は「手延べ」と表示できなくなった。ただ業界からの要望もあり、一部が手作業なら「手延べ」の表示を認めることにした。 このため、奈良や岡山など他産地では手延べ表示ができない業者も出ているが、「『揖保の糸』は『手延べ』を名乗れる」(井上猛・兵庫県手延素麺協同組合理事長)と、あまり変化はない。 一方で、農水省は六月、昔ながらの製法を続ける生産者を守る目的で、JAS規格を新設。こちらは、すべて手作業で引き伸ばす場合にしか「手延べ」と認めない。 だが、手延べそうめん業界は作り手の減少や高齢化に対応し機械化を進めてきたため、「すべて手作業で引き伸ばす業者はほとんどいない」(井上理事長)。全国的にもJAS規格に当てはまる業者はごく少数という。 今後、流通業者などが優先的に同規格を扱うことも予想され、業界に戸惑いが広がっている。またスーパーなどの店頭には二通りの「手延べそうめん」が並ぶことになり、消費者の見極めが難しくなりそう。 井上理事長は「販売業者や消費者が『手延べ』の規格や表示をどう評価するかで、生産者間のシェアも変わってくる」と話している。
自民党は14日、BSE(牛海綿状脳症)の検査対象から、生後20か月以下の牛を除外する新たな政府の対策案を了承した。これを受けて、政府は15日にも内閣府の食品安全委員会に新対策案を諮問する。ただし、経過措置として、全頭検査を続ける自治体に3年間、検査費用を全額助成することにしており、国内の全頭検査体制は事実上、継続する。 政府は、新たな対策案をもとに、米国産牛肉輸入再開に向けた日米局長級会合を月内に開く方針だ。生後20か月以下の輸入牛肉は検査対象から除外されるが、国内では全頭検査が続くため、「二重基準」による混乱が生じる可能性もある。 了承された対策案は、全頭検査の緩和のほか、脳など特定危険部位の除去や飼料規制の強化などを盛り込んだ。 自民党は、対策案を了承する条件として、全都道府県で消費者らとの意見交換会を開くことなどを求めた。このため、新対策の施行は2005年春以降となり、米国産牛肉の輸入再開も来春以降にずれ込む見通しだ。(読売新聞)
◇「富有」より大きく高糖度 岐阜から柿の新品種を全国へ−−。県農業技術研究所(岐阜市)は、見た目は今ひとつだが「富有柿」より大きく糖度も高い「太秋(たいしゅう)」の改良と普及に取り組んでいる。柿の国内生産量は約27万トン(02年、農水省調べ)で果物ではミカン、リンゴ、ナシに次いで4番目だが、1世帯当たりの消費量だと11番目(03年、総務省調べ)。富有柿発祥の地として知られる瑞穂市や大野町など県内の柿園で柿の収穫が本格的に始まる中、同研究所や県内の生産者は「柿をもっと食べてもらいたい」と願っている。【秋山信一】 太秋は80年代前半に農水省の果樹試験場で育成され、94年に品種登録された。富有柿と比べ、果実の直径は約10センチとふた回り大きく、糖度も17〜19度と1〜2度高い。サクサクとした食感はナシに近く、果汁が多いのも特徴だ。 しかし太秋は熟すにつれて、皮に「条紋」と呼ばれる黒い筋状の模様が入る。これは果実の成長に皮の成長が追いつかないために生じる亀裂で、原理としてはマスクメロンの網目模様と同じ。しかしマスクメロンのようなきれいな模様ではないため、小売店に敬遠されている。同研究所の専門研究員、新川猛さん(38)は「ある百貨店で『果物は人に贈ることが多い。これでは売り物にならない』と言われた。食べたらおいしいのにもったいない」と話す。 10年ほど前から太秋の改良に取り組んでいる大野町下方、農業、若原満さん(73)は「初めて食べた時、これが21世紀の柿の味だと思った。柿が嫌いな人も太秋は別と言ってくれる」と言う。条紋をなくそうと袋をかけたり、保護剤をぬったりしたが効果はなかった。しかし昨年、地面に反射材を置いたところ、効果があったため、今年も試している。02年からは愛知県や三重県の青果店へ出荷を始めた。若原さんは「条紋をなくす努力も重要だが、条紋は糖度が高い証拠だということを消費者に理解してもらいたい」と話している。(毎日新聞)
ニチレイは有機畜産物の販売に参入する。 フランスの有機認証を取得した鶏肉「ル・ピコレ」を年内にも発売する。 フランスのガストロノーム社が取り扱っている有機鶏肉のうち、もも肉のみを日本市場向けに独自に加工してもらい、輸入販売する。 ニチレイによると、定番商品として欧州産の有機畜産物を販売するのは、国内初としている。 市販価格は通常の鶏肉の5倍前後となりそうで、同社では百貨店や通信販売、高級レストランなどでの販売を計画している。 「ル・ピコレ」はフランス政府認定の審査機関「エコサート」の認証により、フランスの有機農産物基準「ABラベル」を取得。 鶏は決められた飼料の付与や、鶏舎内で1平方メートル当たり10羽以下で収容するといった、厳しい基準で放し飼いされている。 このため、肉繊維が柔らかく、コクやうま味が強い味で、さらに皮下脂肪の少ない鶏肉に仕上がっている。
農業生物資源研究所(つくば市観音台2)が、農業環境技術研究所の隔離ほ場で行っている遺伝子組み換え栽培試験中のイネの収穫作業が13日行われ、市民に公開された。 栽培試験が行われているのは、茎が短くなるようにしたものと、葉が直立するように遺伝子を組み換えたものの2種類。隔離ほ場は、動物などの侵入を防ぐためフェンスに取り囲まれ、野鳥が入り込まないようにネットがかけられている。 イネは、今年6月上旬に植えつけられたもので、順調に生育。比較のために隣に植えられた従来種よりも丈が短いなど、組み換えられた遺伝子が発現していることが確かめられた。 刈り取り作業は、植えつけられた場所と種類を確認しながら慎重に行われた。今後、従来種との交雑率などを調べ、年内に報告会が開かれる予定。問題がなければ、来年度は一般ほ場での栽培も検討される。 同研究所がイネの収穫作業を一般に公開するのは初めてだが、作業を見守った市民団体「つくば環境と人権のための市民会議」代表の中嶋スミ子さんは「一生懸命なのは分かったが、遺伝子組み換え作物の人間への長期影響は不明で、不安はぬぐいきれない」と話していた。【和泉清充】(毎日新聞)
BSE(牛海綿状脳症)検査問題で、生後20カ月以下を除外する国の方針に対し、県が独自で全頭検査を継続すると発表した12日、県内の生産者団体や消費者からは「安全を最優先に」などと支持する声が広がった。 県衛生管理課によると、全頭検査継続の表明は福島、岐阜、兵庫などに続き全国7県目。県内の検査対象は年間約6万頭で、うち20カ月以下は約1700頭。国が基準を緩和した場合、県負担は約700万円になる。ただ県議会も9月定例会で「BSE全頭検査体制の維持を求める決議案」を全会一致で可決しており、同課は「新たな負担は議会や県民も理解していると思う」と話す。 県内では肉用牛約26万7000頭を飼育(04年2月時点)。頭数は北海道、鹿児島に続く全国3位、飼育戸数1万1600戸は同2位。JA宮崎経済連畜産部の河野博・肉用牛課長は「県独自でも食の安全を守るのは当然」と全頭検査継続を評価し「農家が食肉の安全性を追求しているのに、国の基準緩和で『疑わしい』輸入牛が入ってくるのは納得できない」と国の方針を批判した。 安全性を考え国産牛肉しか買わないという宮崎市の30代の女性会社員は「良いことだと思う。きちんと検査してくれれば、県産牛肉をもっと買いたくなる」と県の動きを歓迎した。【中尾祐児、谷本仁美】毎日新聞
日田郡津江地域の3村などが出資する第三セクター「つえエーピー」(社長=坂本休・中津江村長)の商品「ゆずはちみつ」が、食のオリンピックと言われる「モンド・セレクション2004」で特別金賞を受賞。坂本村長らが12日、広瀬勝貞知事に受賞を報告した。 ゆずはちみつは、ゆずの果汁にハチミツを入れた飲料。モンド・セレクションには世界96カ国から約4000点が出品され、審査の結果、100点満点で95点以上に最高賞の特別金賞が与えられる。受賞以来、米国の日本食料理店から注文が入るなど、海外への販売にも夢が広がっている。 「生産者やおいしいと言って食していただいたみなさんのおかげ」と坂本村長。広瀬知事は「中津江村はサッカーで世界の中津江になりましたが、食品加工の分野でも世界の津江になりました。地域の活力が合併後の新日田市につながっていくことでしょう」と期待していた。【藤原弘】毎日新聞
◇わき水の風味生かす−−県衛生研、三洋電機、マニハ食品 県衛生環境研究所(前橋市)と三洋電機(本社・大阪府守口市)、マニハ食品(同・前橋市)は、炭素繊維電極とオゾンを利用し、水の成分をほとんど変えずに有害微生物のみを除去・殺菌できる装置の商品化に向け共同開発を開始する。3者がこのほど発表。塩素を使わず、水の風味を損なわないのが特徴で、県が出資して年内に試作機を完成させ、テスト運用に入るという。同研究所は「わき水の風味を損なわずに安全な飲用水に変えたり、塩素消毒に替えて温泉の循環浴槽に利用すれば、塩素臭のない清潔な温泉を楽しめる」と、活用の広がりが期待できるとしている。【藤田祐子】 試作する水浄化装置は、両社がそれぞれ別個に開発した技術を組み合わせた。三洋電機エコ・エネシステム技術開発センター(大泉町)が開発した炭素繊維電極による水浄化技術は、細菌やカビが水中でマイナス電荷を持つ性質を利用、目の粗い炭素繊維にプラス電荷を流して細菌などを吸い寄せる。数年前から開発に着手、今年初めに特許申請した。 また、マニハ食品の開発したオゾンによる水浄化技術は、水中のウイルスや細菌などをオゾン分解。食材洗浄などで既に実用化されたという。2月に特許申請した。 両社とそれぞれ共同研究を進めていた同研究所が、二つの技術を組み合わせることにより、ウイルス、細菌、カビすべての有害微生物除去が可能になることに着目。水の殺菌消毒には塩素が利用されるが、残留する塩素成分のため、においや味が変化する。今回の技術では、塩素を利用せず、水の成分をまったく変えずに有害微生物の除去や殺菌ができるため、そのまま飲むわき水や天然の香りを楽しむ温泉など、味やにおいを重視する分野で塩素消毒の代替活用が期待できるという。 試作機は1時間当たり1・5トンの浄水を可能とし、二つの技術を組み合わせ効率化を図るための実証実験を行う。予算は人件費を除いて700万〜800万円。 同研究所は「水環境の向上につながる技術のベンチャー支援で、水源県をアピールし、群馬の水のイメージアップにつなげたい」と話している。(毎日新聞)
県健康食品事業協同組合(45社、理事長・仲本勝男仲善社長)は、県産素材を最大限生かした、消費者に安心して親しんでもらえる組合の独自ブランド製品の開発を進めている。その検討委員会の第2回会合がこのほど開かれ、2社が提案した健康飲料製品2点を初のオリジナル商品として内定した。 同事業組合では、組合加入企業からオリジナル商品を作ってほしいという要望があり、商品化を検討。9月から検討委員会で審査に入っている。商品の概念としては県産の素材、材料を生かし、組合員が製造し、組合員が販売することを掲げている。 オリジナルブランド商品として内定したのは、しそ入りのもろみ酢と、県産シークヮーサーとタンカンのブレンド商品。今後、理事会で承認される。 本村浩一専務理事によると、今月中に検討委員会であと3点ほどの商品を選定する。理事会の承認を得た上で、来月には組合ブランドを掲げる独自商品が初お目見えし、販売活動を展開していく方針だ。第2回検討委では飲料製品のデザインなどを討議し2点を内定。 本村専務理事は「組合のオリジナルブランド商品の開発に当たっては、適正な表示や品質について、法的にクリアしていかねばならず、きちんとチェックしている。県産材料を最大限、活用しつつ、食の安全を保障する独自ブランドを早く消費者に届けたい」と話す。 同事業協同組合は、2001年2月に設立。03年には、消費者の「食の安心・安全」に対する意識の高まりを受け、適正な商品表示や品質確保を目指すため「組合認定商品制度」(品質基準規約)を導入した。これまでに約30製品を認定した。組合企業の関係法令順守や適正な品質確保を目的に制度化した。(琉球新報)
【ワシントン12日共同】病原性大腸菌O157などの有害細菌が1個でもあれば、20分以内に検出できる高感度検査法を、米フロリダ大がナノテク技術を使って開発、米科学アカデミー紀要(電子版)に11日発表した。食品の検査や生物テロ対策に役立ちそうだ。 従来の検査法は細菌を培養して増殖させる操作が必要で検出に1日以上かかるのが普通だった。同大の方法はそうした操作が不要で、結果を待つ間に被害が拡大するのを防げるという。 同大は、特定の細菌だけに結びつく抗体と呼ばれるタンパク質に、蛍光色素の粒子を数千個も詰め込んだ、直径約60ナノメートル(1ナノは10億分の1)のケイ素化合物の超微粒子を結合させた。 牛ひき肉に混ぜたO157で実験したところ、1個の細菌でも20分以内で検出できた。(共同通信)
県生活衛生課は9日、那珂町菅谷の飲食店「かちかち山」で9月30日に食事をした団体職員のグループ19人のうち28〜47歳の男女14人が下痢や吐き気などの食中毒症状を訴えたと発表した。 1人が入院したが、症状はいずれも軽く、快方に向かっているという。団体職員らは同店で親ぼく会を開き、生かきやサーモンなどを食べた。県は同店の食事が原因の食中毒と断定、同店を3日間の営業停止処分とした。【長野宏美】毎日新聞
県食品衛生室は9日、富士宮市根原1の県立朝霧野外活動センターの食堂で9月30日に豚のショウガ焼きなどの食事を食べた客ら35人が下痢や発熱などの症状を訴え食中毒と診断されたと発表した。県は9日から当分の間、食堂を運営する日昇(沼津市)に施設の営業禁止命令を出した。35人は全員快方に向かっている。原因菌は食中毒菌のカンピロバクターだった。【吉崎孝一】毎日新聞
古式捕鯨発祥の地・和歌山県太地町が、日本固有の食文化「鯨料理」を守るため、学校給食での復活を計画している。ハンバーグやシューマイなど子どもが好きな献立を試作、子どもや栄養士らにも好評で、コストなどを計算し、将来は全国の自治体への売り込みも視野に、〈懐かしの味〉の普及を目指す。 商業捕鯨が一時停止になった1988年から供給量が激減。高級食材となり、各地の学校給食のメニューから消えた。太地町は今年9月、固有の食文化を守る運動をと、町職員らで鯨給食普及チームを編成。地元の宿泊施設の料理長にメニューづくりを依頼した。 ハンバーグやメンチカツなどを試作し、2回にわたって小学生や学校栄養士、給食調理員らに試食してもらったところ、「こんなに色々な料理になるなんて」「さっぱりしていておいしい」と上々の評判だった。 調査捕鯨が認められている「日本鯨類研究所」(東京)や鯨肉販売業者などにも趣旨を説明し、年間60トン(75万人分)の胸肉を提供してもらうめどがついた。今後、調理時間や費用も計算して給食に適したメニューを選び、流通ルートを確保し、各地の教育委員会などにPRしたいという。 三軒一高町長は「鯨を給食で食べたという世代が、〈鯨肉文化〉を支えてくれた。高たんぱくでコレステロールが少ない健康食品を廃れさせないよう努めたい」と話している。(読売新聞)
県食品安全対策課は8日、9月に鶴岡市内のスーパーで販売されていたキュウリから、食品衛生法の基準を超えるドリン系農薬「ディルドリン」が検出されたと発表した。キュウリは櫛引町内で生産されたもので、現在は流通していないという。 同課によると、残留農薬基準を超えたのは、スーパーが9月28日に入荷した櫛引町産のキュウリで、ディルドリン0・03ppm(残留基準0・02ppm)が検出された。入荷した5キロのうち2キロは検査のため回収され、残り3キロはすでに販売されたが、同課は、摂取許容量などから判断して食べても健康への影響はないとしている。 ディルドリンは75年に農薬としての登録が失効し、販売、使用などが禁止された。だが土壌残留性があり、現在でも農作物に吸収される場合があるため、県などはディルドリンが検出された土壌では吸収性の高いキュウリを栽培しないよう指導している。【大場あい】(毎日新聞)
吾平町の小中学校で地元産米を100%使った週3回の米飯給食が今月から始まった。町内の4小学校、1中学校の教職員を含む870食分のすべてを町内で実ったコシヒカリで賄う。地域で生産する農産物を地域で消費する「地産地消」運動の一環。 同町は7月、町独自の認定ブランド米「美里(うましさと)吾平米」を県外に初出荷。“安心・安全”を基本に減農薬、減化学肥料で栽培されたブランド米を学校給食にも導入しようと出荷以前から検討を重ねてきた。 価格面、貯蔵など安全面の課題があったが、農作業を受委託する下名東地区水田営農組合(福元康光組合長)が、小石などの異物除去や低温貯蔵庫を備えた精米プラントを設置。価格もこれまで購入していた県学校給食会と同価格に抑えられることがわかり、全量導入に踏み切った。 6日、井神五哉町長らが下名小学校(田淵隆之校長、児童90人)を訪問。児童らと一緒に新米に舌鼓を打った。井神町長の隣でご飯を食べた丸山直人君(4年)は「おいしいです。パンよりご飯の方が好き」とにっこり笑っていた。【新開良一】毎日新聞
十和田市などの小中学校で給食の牛乳から異臭が発生し、児童・生徒が体調不良を訴えた問題で、県保健衛生課は6日、牛乳をパックに詰める機械の調整不足が原因であると推定した。成分検査では、食品衛生上の問題は確認されなかった。 同課によると、児童・生徒が異臭を感じた牛乳はすべて弘前市の会社で製造。牛乳パックのふたを電気で熱して閉める機械が調整不足で、挟む位置がずれて焦げたにおいがしたと判断した。 牛乳の一部は物流センターで保管後、各学校に配送されるが、同センターの冷蔵庫や配送車、学校の冷蔵庫も検査。異臭を発生する要因は見つからなかったという。【湯浅聖一】毎日新聞
遺伝子組み換え(GM)作物について、高橋はるみ知事は6日の道議会予算特別委員会で「現時点から研究開発を進めることが重要」とした上で、「道の基幹産業である農業は消費者の安全・安心、理解を得た上で振興することが重要」と述べ、消費者の理解が不可欠との考えを示した。自民党・道民会議の清水誠一氏(帯広市)の質問に答えた。 道は05年2月制定を目指している「食の安全安心条例」で、GM作物が屋外で試験栽培された場合に、一般作物との交雑、混入を防止する措置を盛り込む方向で検討を進めている。高橋知事はGM作物の研究開発が将来の北海道経済を担う先端産業に結びつくとし、条例の中で「(安全性と)いかに調和して盛り込むか検討している」と述べた。【笈田直樹】(毎日新聞)
浜松市保健所は6日、浜松市舘山寺町の旅館「かんざんじ 堀江の庄」で先月25〜26日にかけて、刺し身や煮物などを飲食した同市内の主婦(36)ら11人が下痢や発熱の症状を訴え、食中毒と診断されたと発表した。現在も豊橋市内の小2男児(7)が入院しているが、いずれも快方に向かっている。同保健所は同旅館を経営する「東海酵母食品」(宮木城治社長)に対し、同日から当分の間、飲食店の営業をしないよう命じた。【葛西大博】毎日新聞
BSE(牛海綿状脳症)の全頭検査見直し問題で、政府が2005年夏までをめどに、自治体に対して全頭検査費用を助成する方向で調整に入ったことが6日、明らかになった。 政府は生後20か月以下の牛を検査対象から外す方針を固めたが、これに反対して独自に全頭検査継続を打ち出す自治体が相次いでおり、二重基準による混乱を避けるため、暫定措置として助成する。 事実上、国内の全頭検査体制が当面維持される形になり、国内基準の早期見直しを前提にした米国産牛肉の早期輸入再開も困難な見通しになった。 厚生労働省と農水省は、週内にも生後20か月以下の牛を国内検査対象から除外する案を内閣府の食品安全委員会に諮問する方向で与党と調整に入っていた。 しかし、政府が主催する消費者との意見交換会で、消費者団体から全頭検査の見直しに不安の声が出ていることや、読売新聞の調査でも、岐阜県などが独自の全頭検査の維持を決定もしくは検討するなど、全頭検査見直しに踏み切れば混乱が生じる可能性も出てきた。(読売新聞)
免疫を高める作用があり、健康食品などに用いられる多糖類のβ(ベータ)グルカンをパン酵母から抽出する新技術を、島根大生物自然科学部の松田英幸教授(微生物機能工学)らの共同研究チームが開発した。化学薬品をほとんど使わず純度の高い品質を確保でき、国際特許を申請中。研究の一翼を担うベンチャー企業を通じ、来春にも実用化を目指す。 βグルカンの抽出は、分解の過程でタンパク質などの不純物を除きにくく、作用も低下する性質があり、難しいとされる。技術を先行開発したノルウェーの企業が健康食品などの市場を独占しているのが現状という。 松田教授らのチームは昨夏から研究に着手。独自の処理により、酵母が自然に消化する力を利用し、細胞壁にあるβグルカンだけを残す手法を編み出した。学内の共同研究センター地域医学研究部門の検証で、95%以上の純度を確認。培養実験で、免疫アップに重要な役割を果たすマクロファージと呼ばれる細胞を活性化させる作用もみられた。 今後、同大医学部の協力も得て動物実験、ヒト試験を重ね、島根県内出身者が代表を務めるベンチャー企業が来春、県東部に設ける工場で、健康食品や医薬品の開発に乗り出す。松田教授は「従来より安全で安価な商品を生み出せるはず。産学、医農連携で社会に貢献する形を示せるといい」としている。 ◇クリック βグルカン がんやアレルギーなど幅広い症状を抑える物質として注目される。20世紀初めに欧州で研究が始まり、米国、ノルウェーの研究者がパン酵母から抽出する技術を開発したが、化学処理するうえ、純度が50―80%にとどまるなど課題が残る。日本ではアガリクスなどキノコから由来したβグルカンの研究が主流になっている。
長崎市食品衛生課は5日、家庭で調理された物を食べた市内の男性(78)が食中毒の疑いで死亡したと発表した。原因食品は分かっていないが、男性の便からサルモネラ菌が見つかった。一緒に食事をしたとみられる孫の男児(1)も下痢や発熱を訴え通院しているが、症状は軽いという。 男性と男児は別世帯だが、9月27、29日の夕食は一緒に取ったという。男性は29日午後7時ごろ、男児は30日午後9時ごろ発症した。 2日に亡くなった男性について内科医は「サルモネラ腸炎」と診断。市食品衛生課は家庭内の食事を原因とする食中毒の疑いが強いとみている。(毎日新聞)
松山市保健所は5日、同市内の石手川河川敷で採集したキノコを食べてた男女4人(24〜34歳)が食中毒症状を起こしたと発表した。うち2人が一時入院したが、4日までにいずれも退院した。 同保健所によると9月29日、同河川敷を散策していた市内のグループ9人がキノコ(約15センチ大、白色)2本を採集。持ち帰ってバターで炒め全員で食べたところ、約3時間後に4人が激しいおう吐や下痢を起こした。キノコの種類は分かっていない。 同保健所はキノコ狩りシーズン本番を前に「知らないキノコは食べないこと。茎が縦に裂けるキノコは無毒などの通説を信用しないで」と呼び掛けている。県内のキノコ中毒は今年初、過去5年で計3件11人になった。【古谷秀綱】(毎日新聞)
県保健衛生課は5日、石鳥谷町内の小中学校2校の児童・生徒計77人が腹痛や下痢、吐き気など食中毒の症状を訴えたと発表した。町学校給食共同調理場(渕沢吉和所長、石鳥谷町八幡4地割)で作った給食が原因とみられる。 同課によると、発症したのは新堀小の児童37人と石鳥谷中の生徒40人。給食直後の4日午後0時45分ごろ、最初の児童が症状を訴えた。このうち5人は通院したが、いずれも快方に向かっているという。同町内の小中学校5校で調理場が作った給食を食べている。4日に給食があったのは、このうち4校で症状が出たのは2校だけだった。【手塚さや香】(毎日新聞)
◇ビニール片の混入、試食しないままの配膳……目立つ不慣れな仕事ぶり ◇保護者、窓から調理チェック−−衛生管理不安視「万全期してほしかった」 給食作りの一部が民間委託された名張市立百合が丘小学校(山本美一校長、児童数548人)で9月、ビニール片が給食に混ざったり、校長が試食しないまま児童に配膳されるといったトラブルが相次いだ。8月下旬に2度あった試食会でも、保護者から衛生管理を不安視する声が上がっており、保護者らが連日、給食室の窓から調理員の作業をチェックする事態になっている。トラブルはなぜ起こったのか−−。背景を探ってみた。【上野宏人】 ◇人件費削減 市立小学校の給食作りの一部民営化は03年3月、名張市が厳しい財政状況に陥っているため、行財政改革の指針「市政一新プログラム」に位置付けられた。名張市教委は04年4月、モデル校に市立百合が丘小学校を選び、6月には民間委託に関する基本方針も示した。 民間委託の目的は人件費削減によるコスト削減だ。市教委は来年7月末までの1年間、民間に百合が丘小での調理などを約1200万円で委託。これまで1学期までの人件費は正職員2人、臨時職員1人、退職した職員の再任用1人の計4人で約1800万円。「約600万円が削減できる」と説明する。 しかし、実際には2学期以降、正職員2人は他校に移り、臨時職員は委託業者に就職したため、立場は変わったがこれまでと同じように百合が丘小で調理を続けている。再任用職員は、民間委託に合わせ7月31日付で計4人(他校も含む)が退職したが、4人の年間給与は計約910万円。今回の民間委託だけを見れば「コストは高くついている」(市教委)という。市教委は「今後、正職員の退職者を補充せず、順次民間委託を進めれば、長期的にはコスト縮減になる」と話す。 市教委は民間委託の意義について、民間活力の導入も挙げる。しかし、名張市職員労働組合の我山博章執行委員長は「民間活力導入には具体性がない。おそらく唯一の目的の経費節減が達成されるかどうかは、これから見ていかなければならない。民間委託をしない場合の経費節減も考えるべきとの議論もある」と話す。 ◇訓練不足 委託する業者は、指名型プロポーザル方式で選定。参加した3社の中から、全国的に給食業務を展開する市外業者と市内業者のJV(共同企業体)に決定し、8月2日に契約を交わした。JVの委託は全国初で、市教委は「今後の民営化を見据えた市内企業の育成」を理由に挙げる。 市外業者は、百合が丘小のような自校方式の給食を、名古屋市や大阪府などで10年以上続けている実績がある。同社は昨年度から藤原町(現いなべ市)で小中学校などの給食をセンター方式で実施しているが、自校方式は名張市が初めて。 市教委や業者によると、契約後、2学期からの給食に備え、夏休み中に、1学期までの調理員から器具の取り扱いや作業の流れなどを引き継いだ。お盆過ぎからは、業者は器具の焼き具合や揚げ具合をなどをチェックするため3回ほど調理。しかし、本番通り児童数分の590食を初めて作ったのは8月25日と同29日、保護者を招いての試食会だった。 不慣れな仕事ぶりが目立ち、保護者から衛生面で不安視する声などが挙がった。その後、9月中旬には給食に1・5センチ角のビニール片が混入するなどのトラブルが相次いで起きてしまった。 給食は毎回、メニューが変わるため、調理の流れもその度に異なるという難しさがある。業者は「調理員個々の能力に問題はない。作業を全体として集約する点が至らなかった」という。その理由について、業者はJVによる影響は強く否定し、「初顔合わせの5人の調理員が十分に訓練する時間が短かった。それぞれが自分の仕事に集中してしまい、全体を見る目も足りなかった」と反省する。 給食室の外には、母親ら保護者10人前後が毎日のように窓越しで調理をチェックしている。ある母親は「民間委託するのなら、せめて万全を期してほしかった。子どもは給食を拒否できない。百合が丘小は実験台ではない」と改善を強く求めた。 ◇信頼回復 トラブル発生後、業者は同小運動会で代休日となった9月27日、自主訓練した。同28日の給食を再スタートと位置付け、全体を統括する職員「管理指導者」1人を常駐させた。また、百合が丘小での調理経験があり、今回、市外業者が採用した副主任の職員を主任にするなどの対応もとった。 業者は「ミーティングで調理員の意思疎通を図りながら、早く保護者らから信頼いただけるよう努力したい。自校方式を受注した民間のさきがけとしての責任は重大に受け止めている」と話し、信頼回復に全力を尽くしている。 一方、市教委は、試食会後、百合が丘小からの要請を受け、給食室内に手洗い場を1カ所増設。手洗い場を計2カ所にして、調理の作業効率のアップを図った。 また、「モデル校評価委員会」を11月に設立。百合が丘小以外の校長や、保護者代表、学校栄養職員、有識者ら10人前後を委員として、同小の実態を踏まえて、民間委託の導入や訓練のあり方などについて評価、検証してもらう。 安全でおいしい給食を子どもたちに食べてもらう−−。この当たり前のことを、トラブルなく毎日継続していくことが、唯一の信頼回復の道なのだろう。毎日新聞
台湾産原料(四季橘、通称四季柑)を使用したシークヮーサー飲料製品をめぐり、四季柑を前面に出した製品名に改めることを決めた県健康食品産業協議会(65社、山里秀夫会長)は4日までに、健康にいいとされる別の有効成分の含有など、四季柑の長所や魅力をアピールしていく方針を固めた。また、別組織の県健康食品事業協同組合(45社、仲田勝男理事長)も、四季柑の有効成分の含有を前面に打ち出す考えだ。 シークヮーサーとは別品種の四季柑が、毛細血管を強くし、高血圧を抑制するとされる成分「ルチン」を多く含むことなど、付加価値をアピールし、表示適正化後も消費者の健康志向に応え得ることを印象付けていく。 協議会加盟の県物産公社や沖縄バヤリースなどは独自に、四季柑の成分分析を依頼。血圧抑制などに効果があり、シークヮーサーブームのきっかけとなった成分「ノビレチン」の含有量が、シークヮーサーより低いことが分かった。シークヮーサーに含まれない「フロレチン」も検出された。 その一方で、四季柑には「ルチン」がシークヮーサーの約6倍、含有量が豊富とされるソバの約2・5倍含まれることが分かった。また、フロレチンには、食品総合研究所の研究で「がん細胞への自滅誘導作用」があるとされる。 県健食産協議会の城間勇雄事務局長(県物産振興公社産業振興部長)は「シークヮーサーを上回り、注目に値する成分があることをPRしていきたい。新しい販売戦略を早急に練っていく」と話した。(琉球新報)
道は4日、遺伝子組み換え(GM)作物が屋外で試験的に栽培された場合、一般作物との交雑・混入を防止するために必要な措置を、来年2月に制定する「食の安全安心条例」に盛り込む方向で検討していることを改めて示した。定例道議会予算特別委員会で自民党・道民会議の清水誠一氏(帯広市)の質問に佐藤隆・農政部長が答えた。 GM作物の屋外での栽培試験については、農林水産省が2月、周辺作物との隔離距離などを設定した全国一律の実験指針を策定した。道は3月、道内でのGM作物栽培に関するガイドラインを策定。試験研究機関などが研究ほ場で行うGM作物の栽培試験の実施条件については現在、検討会で議論している。 道独自の規制の必要性について、佐藤部長は「花粉の飛散距離が作物の種類や地理的条件、気象条件などによって異なること、大学や民間企業では(農水省の)指針が適用されないため」と理由を述べた。【野本みどり】毎日新聞
BSE(牛海綿状脳症)検査基準を緩和し、早期に米国産牛肉の輸入を再開することについて聞いたところ、「反対」との回答が65%を占めた。「賛成」の24%を大きく上回り、米国産牛肉の安全性に対する国民の不信感の強さを裏付けた。政府は、年末にも輸入再開に踏み切りたい意向だが、消費者の理解を得るのは簡単ではなさそうだ。 男女別では男性が賛成33%、反対58%で、女性が賛成16%、反対71%と、女性に慎重な意見が目立った。特に40代の女性は賛成10%、反対86%と反対が圧倒的で、家族の「食の安全」を守る意識が強く、早期輸入再開への警戒感が強いことを示した。一方、40代の男性は賛成45%、反対49%と差はなかった。【望月靖祥】毎日新聞
国家標準化委員会、及び国家糧食局は「落花生油、大豆油に関する国家基準」を制定、1日から施行した。4日付で新華網が伝えた。 「国家基準」は落花生油、大豆油に関して以下の項目を満たすことを要求している。 1.原料の産地と遺伝子組み替えをした原料を使っているかどうか、さらに加工工程を表示すること。2.成分となっている油うち、最低等級であるものの指標を提出すること。3.酸化値、発煙点(発火点)に関する食用油としての基準を満たすこと。4.その他の食用油あるいは非食用油と混合しないこと、香料を使用していないこと、「食用植物油衛生基準」「食品添加剤仕様衛生基準」を満たしていること。 また、植物性油に関する名称が国内で統一されておらず、混乱の原因になっていた。新しい「基準」により、今後はこれまでのサラダ油、高級料理油、一級油、二級油という名称を、順に一級油、二級油、三級油、四級油に変更する。(編集担当:黒川真吾)(サーチナ・中国情報局)
日本一のサクランボの産地・山形県内で、実際にはリンゴ果汁を使いながら、パッケージに「サトウニシキ果汁使用」などとサクランボの高級品種の虚偽表示をした菓子「さくらんぼグミ」を販売していたとして、公正取引委員会は4日、販売元の土産物販売・製造会社「タカチホ」(本社・長野市)と、製造元の「札幌グルメフーズ」(本社・札幌市)を景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出した。また、農林水産省もJAS法に違反したとして、タカチホに改善策の指示を出し、札幌グルメフーズに厳重注意をした。 公取委によると、両社は中国産などのリンゴ果汁を使ったグミを「山形特産 さくらんぼ 果汁100%グミ」「サトウニシキ果汁使用」と表示。判明している範囲では、03年2月から今年5月にかけて販売していたという。価格は税込み315円で、同県内のホテル・旅館、土産物店で売られていた。 さくらんぼグミは96年4月にタカチホと札幌グルメフーズが共同企画して発売。年間約2万5000箱を発売していたが、5月に自主回収した。札幌グルメフーズは「当初はサクランボ果汁を入れる予定だったが、甘さと酸味を出すためにリンゴ果汁を使った」と話しているという。【永井大介】(毎日新聞)
県食品安全対策課は3日、寒河江市元町1の「フードセンターたかき元町店」が調理した仕出し料理を食べた同市立中学校の生徒と保護者ら計49人が腹痛や発熱など食中毒症状を訴えたと発表した。このうち、13人が医師の治療を受けたが、全員快方に向かっている。生徒らは9月26日にあった部活動の保護者会で出た仕出し料理を食べ、同27日夕方から症状を訴えた。 県村山保健所は集団食中毒と断定し、同店の仕出しと総菜部門を3日から3日間、営業停止処分にした。原因となった食品を調査している。【新谷崇】(毎日新聞)
県食品安全対策課に2日入った連絡によると、天童市内の70代の男性ら家族3人が、同市内の山林で知人が採取してきたオシロイシメジを食べたところ、腹痛や悪寒などの症状を訴え、食中毒と診断された。3人は快方に向かっている。【大久保渉】(毎日新聞)
県生活衛生課は3日、大津市見世2の仕出し割烹(かっぽう)「昇力」の仕出し料理を食べた男女23人のうち14人が、下痢や発熱などの食中毒症状を訴えていると発表した。うち60代の女性1人が入院したが回復傾向で、他の13人も軽症という。大津保健所は同店を3日から3日間の営業停止処分とした。 発症したのは、30日夜に茶道教室のお茶会で食事をしたグループで、メニューはサワラのみそ漬けや、う巻き卵など。同保健所で原因を調べている。(毎日新聞)
◇ユーモア交え 県内の消費者と生産者で作る「九州産直クラブ」が2日、博多区に熊本県泗水町の公立菊池養生園診療所名誉園長の医師、竹熊宣孝さん(70)を招き「食と命を守る講演会」を開いた。参加した約350人は、竹熊さんがユーモアたっぷりに話す「命の根源は食にある」に聴き入った。 竹熊さんは内科学と血液学専攻の医学博士。65年に熊本大大学院を卒業後、沖縄県の病院などに勤務し菊池養生園所長を経て現職。一貫して無医村などの農村地域医療に貢献してきた。“食”の問題にも取り組み「土からの教育」「土からの養生読本」など著書も多い。 講演で竹熊さんは「命を見ていますか」と問いかけ「見ていないから、農薬がかかった食べ物を食べ、年平均25キロもの砂糖を取る。病気が増えるのは当然」と今日の“食”をめぐる環境の悪化を指摘した。そして「命を見よう。命を見ることは全体を見ること」と“食”について真剣に考えるよう訴えた。 会場は終始笑いに包まれ、主催した九州産直クラブ代表、中村肇さん(49)は「楽しい講演で予想通りの反響でした」と喜んでいた。【取違剛】毎日新聞
県に2日までに入った連絡によると、県中保健所管内の女子幼児から腸管出血性大腸菌(O26)とベロ毒素が確認された。すでに治療が終わり容体は回復しているという。 女子幼児は9月24日から腹痛、下痢の症状があり、医療機関で診察を受けた。家族に発症者はいないという。 県中保健所が感染経路を調べている。今年に入って、県内の腸管出血性大腸菌感染患者は22件51人となった。
BSE(牛海綿状脳症)対策で国が「全頭検査」見直しを検討しているのに対し、岩手、福島、岐阜の3県が全頭検査の継続実施を決定、山形、神奈川、三重、山口、佐賀の5県が継続を検討していることが1日、読売新聞の全国調査で分かった。 国と地方の対応が分かれたまま検査基準の異なる食肉が流通すると、小売り現場や消費者の混乱を招く可能性もある。 全頭検査を継続する理由として、岐阜県は「食の安心」という観点を強調。検討中の県でも「消費者の要望」(三重県)、「(見直しについて)消費者の理解は得られていない」(佐賀県)などと、消費者の受け止め方を重視している。まだ対応を決めていない都道府県も、多くは「消費者の声を踏まえて決めたい」としている。 国は現在、「生後20か月以下」の牛を検査対象から除外する方向で検討を進めている。厚生労働省は「基準は全国統一的であるべき」としながらも、「(自治体が)独自にやるというのであればやめさせる権限はない」とする。 これに対し、千葉県は先月、国民の十分な理解を得ない段階では新体制に移行しないよう厚労、農水両省に要望。今回の調査でも、「食肉は広域で流通しているため、統一した検査が必要」(福岡県)などとする回答があった。 日本消費者連盟の山浦康明・副代表運営委員は「二重基準になれば、消費者の混乱を招き牛肉に対する信頼が再び失われるのではないか」と懸念。BSE問題に詳しい唐木英明・東大名誉教授は「国も十分な説明で消費者に納得してもらう必要はあるが、地方も全頭検査を継続するならば、消費者の安心確保だけでなく、科学的根拠を説明する必要がある」としている。 ◆BSE検査=地方自治体の食肉衛生検査所が1次(簡易)検査を行い、疑陽性であれば国が確認検査を行う。2001年10月から今年9月25日までに約360万頭を検査し、11頭の感染牛が見つかった。内閣府の食品安全委員会は先月、「現在の検査法では生後20か月以下で感染を発見することは困難」とし、「特定危険部位の除去措置を変更しなければ健康へのリスクが増加することはない」とする見解をまとめた。(読売新聞)
信田(しだ)缶詰(本社・千葉県銚子市)の信田臣一社長は1日、水産加工大手のマルハ(本社・東京都千代田区)が自社製品と類似したイワシ缶詰を販売し、「消費者に混同を招き、不正競争防止法に違反している」として、1500万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしたと発表した。 信田缶詰は「大羽いわししょうゆ味」の商品名で販売し、マルハは「大羽いわししょうゆ煮」の名称で販売している。信田社長は「大羽イワシは銚子から全国に広まった名称で、信田缶詰が初めて商品名に使った。両製品は原材料名、缶の大きさや形、価格(525円)がまったく同じ」などと訴えている。 信田缶詰は「しょうゆ味」を02年11月から発売し、03年7月までに20万4000缶を販売。しかし、03年10月にマルハが「しょうゆ煮」の販売を始めたところ、04年7月までの1年間の販売個数は14万4000缶に落ち込んだという。 マルハ広報は「大羽イワシは辞書にも載っている一般名称で、模倣ではない」とコメントしている。【大場伸也】(毎日新聞)
大阪市の第三セクターの荷役会社「大阪港埠頭ターミナル」(大阪市)を巡る青果産地偽装事件で、偽装に関与した青果商社「ローヤル」(下京区)は1日、再発防止策など改善措置を農林水産省に報告した。在庫がある全青果物の表示を点検▽産地表示制度を定めたJAS法について全従業員に研修を実施▽品質管理の専門家などで構成する「食品安全管理室」を近く設置−−など。内田昌一社長は「関係法令の順守を徹底し、失われた信頼を回復したい」とコメントした。 農水省は9月3日、ローヤルに対し、中国産ブロッコリーを米国産に偽るなど青果3品目で産地偽装が確認されたとして再発防止策の提出を指示していた。【野上哲】毎日新聞
◇東、飾磨東、網干 姫路市の東、飾磨東、網干の3市立中学校で1日、給食が始まった。市は来年10月をめどに段階的に実施校を広げ、06年度中には全28校で実施する予定。 中学校給食は石見利勝市長が昨春の市長選で公約に掲げ、昨年6月から有識者や中学校教諭、保護者らで構成した懇話会で検討。教諭から「多忙な職員の負担増につながる」、保護者から「子どもに愛情を注ぐ弁当づくりの機会が失われる」などと反対意見も根強かったが、最終的に民間業者が調理、弁当箱に詰めて配膳(はいぜん)する「デリバリー方式」でまとまった。 実施にあたり、市は配膳室の整備や弁当箱の購入、民間業者への委託料など計6300万円を今年度予算に計上。市内東部、中部、西部の中規模校3校で準備を進めていた。実施前のアンケートでは保護者の9割、生徒の6割が「必ず利用する」と答えたが、3校の生徒計1359人中、10月分を申し込んだのは659人と48%にとどまった。 この日の献立は、鳥のから揚げ、大根、じゃがいもの煮物、牛乳など8品。飾磨東中では各学級の当番生徒が真新しい配膳室から給食の入った箱を運び、申し込んだ生徒は小学生以来となる給食を懐かしそうに食べていた。1年1組の平本大祐君(12)は「(弁当箱に詰められていて)配膳の手間が省けてこの方がいい。弁当を毎日作ってもらうのは親の負担になるし、給食も思ったよりおいしかった」と話していた。【酒井雅浩】毎日新聞
ほうじ茶でじっくり炊き上げた茶がゆ。食の多様化で、昔ほどポピュラーではなくなったが、和歌山の家庭の味の代表選手だ。健康食としても再評価されている。 茶がゆは、江戸時代には既に食べられていたとされる。平地が少ない和歌山で、希少な米のかさを増すために考案された、というのが定説だ。和歌山市匠町のぶらくり丁商店街にある茶舗「番茶屋」の木村圭一社長(51)は「お茶には殺菌作用のあるカテキンが豊富で腐りにくいので、昔は朝炊いたものを持って仕事に出かけ、昼食にした。冷めてもおいしく食べられます」と語る。 おいしく炊くコツを教えてもらった。1・6リットルの湯に茶袋に入ったほうじ茶10グラムを入れ、約3分煮出す。茶袋を取り出し、洗い米1合強を入れ、強火でかき混ぜながら約15分炊くと、ほどよい粘り気のある茶がゆに仕上がるという。サツマイモや塩を入れたり、お茶の加減など、家ごとにそれぞれの味がある。梅干しや漬物を添えると、立派に「一食」になる。 「紀州の食文化を広く知ってほしい」と木下社長は96年、缶入りの茶がゆ(280グラム、368円)を発売した。原材料は、ほうじ茶とうるち米だけ。保存料無しでも1年間賞味可能だ。木下社長は「海外旅行に必ず持っていくというお客さんもいます。水分があってしかも米なので、災害用の備蓄食にぴったりです」。番茶屋(073・422・3677)。【花牟礼紀仁】毎日新聞
遺伝子を組み換えた芝の花粉が、実験用農場から風で20キロメートルも運ばれ、従来の品種と交雑していることが明らかになった。バイオ業界が、自ら作り出した遺伝子の「拡散」を管理できないという事実に、懸念が高まっている。 問題の芝は、広く使われている除草剤への耐性を持つよう遺伝子が組み換えられた品種。 米環境保護局(EPA)の研究チームは、オレゴン州ウィラメット・バレーで、芝の遺伝物質が予期されたよりも遥かに遠くまで飛んでいたことを突きとめた。 遺伝子組み換え植物をめぐっては、その開発、封じ込め、そして環境中に拡散した場合の潜在的影響をめぐって議論が巻き起こっているが、今回調査結果は、この議論にさらなる一石を投じるものとなるだろう。[日本語版:湯田賢司/高森郁哉]