<ペットボトル>リサイクル技術を海外に提供へ(7/5)
帝人は5日、使用済みペットボトルを高純度のペットボトル原料に再生する世界初の完全循環型のリサイクル技術を海外に提供する方針を明らかにした。欧米や中東、中国などの企業、公的機関からすでに引き合いが来ている。来年夏までに、工場の生産工程や特許などを含めた、販売可能な設計情報をまとめ、具体的な商談に入る。
ペットボトルの再生は洗浄し砕いて溶かす「マテリアルリサイクル」と呼ばれる方法が主流。しかし、この方法だと、ボトルのキャップや混入した小石などを分別できず、品質の高いペットボトル原料に戻すのは困難だった。このため、衣料用やシート用の繊維にしか再利用できなかった。
帝人は、化学分解させて再生する「ケミカルリサイクル」という技術を活用し、回収したペットボトルを、異物を取り除かなくても、石油から精製したものと全く同じ品質の高純度ポリエステル原料に再生させることに世界で初めて成功した。この技術を使えば、ペットボトルだけでなく、ポリエステルを使った、使用済みの衣服や定期券を再生させることも可能になる。同社は、この技術を活用した年産5万トン(500ミリリットルのボトル17億本相当)の再生プラントを今年10月から山口県で稼働させる。
ペットボトルは、飲料用の缶やガラス瓶と違って、使用済みのボトルを新しいペットボトルに再生させる完全循環型のリサイクル技術がこれまで確立していなかったため、リサイクルが進展せず、環境上の問題があると指摘されてきた。業界筋によると、98年の世界全体のペットボトルの回収率は18%にとどまり、日本でも03年度の回収率は49%の見込みだった。
帝人の新技術は世界的に注目され、帝人によると、米国やカナダで、化学・繊維企業と提携してペットボトルのリサイクル施設を作る計画を進めている州政府や、使用済みペットボトルを砂漠に埋めている中東諸国も強い関心を示している。帝人は、販売する設計情報について「建設コストを削減し、小さな規模でも収益が出るものにする」(鈴岡章黄・帝人執行役員)考えだ。
ペットボトルは、飲料用の缶やガラス瓶と違って、使用済みのボトルを新しいペットボトルに再生させる完全循環型のリサイクル技術がこれまで確立していなかったため、リサイクルが進展せず、環境上の問題があると指摘されてきた。
業界筋によると、98年の世界全体のペットボトル用樹脂の需要量349万トン(98年)の回収率は18%にとどまっている。日本では、01年度のペットボトル生産量40万3000トンに対する回収率の実績は40%。03年度には生産量が44万トンに拡大し、回収率も49%になる見込み。帝人が開発した、ペットボトルの完全循環型のリサイクル技術の登場で、回収率が増加することが期待されている。(毎日新聞)
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