<米粉パン>もっちり食感が好感 コンビニにも登場(6/23)
日本人のご飯といえば、お米だった。そのコメを小麦粉の代わりに使ったパンがいま、注目されている。その名も「米粉(こめこ)パン」。水分含有量が多く、もっちりした食感がいいという。米粉ラーメンや米粉お好み焼きも登場。食糧庁は、コメ離れに歯止めをかける“救世主”と期待を寄せている。
◆アレルギーなし
コンビニエンスストア大手の「ファミリーマート」は5月20日、米粉パンの販売を開始した。米粉8割、小麦粉2割を使ってツナやハムなどをはさんだ調理パン2種類。全国展開の小売店では初の登場で「全く新しい商品へのチャレンジ」(広報部)と位置付ける。
「プリンスホテル」は01年4月から、新横浜で販売を始めたところ好評で、取り扱いを新宿や池袋、北九州など8館に拡大。あんパンやカレーパン、ピザなどのほか、おにぎりをイメージしたノリ巻きパンや、野沢菜入りパンなどの変わりダネも。「もちもち感やコメの甘みが受けている」(広報課)という。
米粉100%のパンも開発されている。札幌市のパン販売店「サフラン」は02年8月から小麦粉や卵、牛乳をいっさい使わないパンを販売。価格は食パン1斤650円と高めだが、「アレルギー体質でも安心して食べられる」と評判で、全国から毎日400〜600斤の注文がある。
米粉パンの試みは新潟県の県農業総合研究所・食品研究センターの研究がさきがけだ。98年には同県黒川村に第三セクターの製粉工場が建設され、米粉の製造を開始。00年度に全国で初めて、同村の学校給食に米粉パンが登場した。
◆食糧庁の思惑
最近では、地場農産物を地元で消費しようという「地産地消」の流れに乗り、給食利用が順調に拡大。北海道美唄市や栃木県小山市、富山県高岡市、兵庫県篠山市、鳥取市などのほか、県単位でも茨城県や埼玉県が導入を進めている。
食糧庁は「こうしたご飯以外の利用でコメ消費減退に歯止めをかけたい」(加工食品課)と意気込む。日本人1人当たりの年間消費量は62年度の118キロをピークに63キロ(01年度)まで半減。02年10月末現在のコメは備蓄も含め211万トン余っているからだ。「今は米粉パンのシェアは1%程度だが、まだまだ広がる」(同)と期待。学校給食用に政府備蓄米を一部無償交付するなどし、後押しを図っている。
◆多彩なメニュー
パンだけでない。山口県では、同県産コシヒカリを使ったぜいたくなラーメンも登場した。小麦粉のラーメンよりあっさりとした食感が特徴だ。コンビニエンスストア大手「ローソン」は今月17日から、関西地区で米粉お好み焼きの取り扱いを始めた。
普及に向けた取り組みが進む中、「課題はコスト低減」(食糧庁)だという。輸入小麦に比べて国産米価は2〜3倍と割高なため、どうしても製品価格にはね返ってしまうという。
新しく変身したコメが、今後普及するのか。それには生産者の努力も欠かせないようだ。(毎日新聞)
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