焼き肉店も“V字回復” 全国の売上高BSE前水準超す(5/26)
全国の焼き肉店の売り上げは、国内第1号の牛海綿状脳症(BSE)感染牛が見つかる前の水準を上回るまでに回復したことが25日、業界団体「全国焼肉協会」(東京)の調査で分かった。全頭検査などで安心感が広がったためらしく、東北の各店でもおおむね回復したようだ。26日の通常総会で結果を報告する同協会は「焼き肉は『国民食』」と自信も回復している。
調査は協会加盟店から102店を選び、クレジットカードの支払いデータを調査、初の感染牛が発表される直前の2001年9月初旬を100として売上高の推移を見た。
直後の01年10月は平均55.6%まで落ち込み、最悪の週は46.3%に激減。しかし食肉処理される牛の全頭検査が始まると業績は次第に回復。昨年3月にはほぼ同水準に戻った。
回復基調に冷水を浴びせたのが相次ぐ食肉偽装事件で、増減を繰り返しながら、例年消費量が増える8月になって平均106.2%と発生前の水準を超えた。不況の影響もあって一時大きく減少したが、今年に入ってコンスタントに100%を超す状態が続いている。
仙台市内で5店舗を展開している焼き肉店「ひがしやま」は、国内での感染牛発見以来、社を挙げて売り上げ回復のキャンペーンを展開してきた。千田耕作常務は「産地を調べた肉しか扱わないなど、食の安全を常に心掛けてきた」と強調する。
消費者側の意識も変化しているようで、山形市飯田西の焼肉店「平壌苑」の韓賢植店長は「騒動当初は我慢するしかなく、丸1年は客足が鈍かったが、今では新たな感染牛が見つかってもお客さんにも動揺はあまり見られない。BSEや食の安全性について、お客さんの意識が高まったようだ」と指摘する。
25日に盛岡市内の焼き肉店を訪れた東京の男性(40)は「一時はBSEが心配ですすんで牛肉を食べるということはしなかったが、今はほとんど気にしていない。今回、夫婦で焼き肉を目当てに盛岡に来た」と話していた。
全国焼肉協会は「売り上げが戻ったのは、焼き肉が『国民食』と受け止められている証拠。今後も安全、安心の提供に徹したい」と話す。食品表示アドバイザーの垣田達哉さんは「店頭売りの牛肉も昨秋ごろ売り上げの落ち込みが収まった。BSEショックは全国的に払しょくされたのではないか」とみている。
(河北新報)
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